愛を奏でて
今でもこの曲のイントロを聞くとピアノの音が心臓まで響き、全ての挙動が止まる。
ジャズピアノというジャンルを知ったのもこの曲がきっかけだし、映画への没入感を初めて知ったのもこの映画(海の上のピアニスト)だ。
何度も見たはずだし、サントラも擦り切れるほどきいているはずなんだけど、愛を奏でて”Playing Love"がかかるシーンで主人公がピアノを弾きながら窓の外の美しい人を見つめ続けるシーンだけやけに覚えている。
映画なのでもちろん映像なのだが、コマ送りで美しい絵画を見ている感覚に陥る。
昔クラッシックピアノを習っていたけれど、楽しいと思ったことはなくて、自分の魂のままに弾ける1900のような才能のある人間が心底羨しくもあった。
エンリコモリコーネといえばニューシネマパラダイスなのかもしれないが、私にとっては永遠に愛を奏でてに勝るものはない。
前述のようにピアノは本意ではない習い事ではあったが、この外出できないタイミングだからこそ少しピアノを触ってみようかなと思う。
これまでのnoteに書いたように昔の自分のことを可哀想な子である意味憐んでいるのだけれど、センスというか、審美眼というか、好きなものへの感覚や興味だけは信頼を置いていて、それを当時から自分で信じてあげられれば良かったなと思う。
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