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4/8 ニュースなスペイン語 Lluvia de sangre:血の雨

何やら物騒なタイトルだが、別名「泥雨(lluvia de barro)」とも言う。

スペインでは先週末、サハラ砂漠(Sáhara)から黄砂(calima)が飛来してきた。

で、この砂を含んだ雨が「血の雨」なのだか、これがイベリア半島の多くの地域で降ったようだ。

アンダルシア州やエストレマドゥーラ州などの南部の自治州はアフリカ大陸に近いから、まぁ、分かるが、カスティージャ両州(ambas Castillas)やマドリード州、さらに、その上のラ・リオハ州やナバラ州、アラゴン州などで、「血の雨」が降り注いだというから、まさに、イベリア半島全土が血だらけ…。

砂に含まれる微粒子(partículas de polvo)が赤っぽい色(color rojizo)をしていることから、血に例えられるようになったようだ。

この時期にゴビ砂漠などから日本に飛来する砂はケイ素などを含んでいて、日本語では「黄砂」と表現する。

一方、サハラ砂漠からスペインにやってくる砂は、赤鉄鉱(hematita)や針鉄鉱(goetita)などの酸化鉄(óxidos de hierro)を多く含む(una alta concentración)ので、そもそも、成分が違う。

酸化鉄を多く含むので、赤っぽい色をしている。

実際、ネットに出回っている黄砂の写真は、その名に違わず、「黄」ではなく、かなり「赤」だ(もしかしたら、加工してるかも…)。

こうした特徴から「サハラの粒子の舌(lengua de polvo del Sáhara)」などという表現も見かける。

この言い回しを使い、

巨大な舌が今週末、スペインを丸呑みする(Una enorme lengua de calima se «come» España este fin de semana)

という不気味なタイトルを付けた記事もある。

写真は「今週末降るであろう血の雨(La lluvia de sangre que caerá en España esta semana)」とキャプションのついた画像。

コラージュ画像か、配色を加工されたものか、はたまた、本物かの真偽は定かではない(が、映り込んでいる自転車が、あまり、スペインっぽくないので、スペインとは違うどこかの国の「血の雨」かも)。

それにしても、その名の通り、真っ赤。

なお、小欄では2022年3月15日にも黄砂飛来のニュースを紹介している。

出典https://www.eleconomista.es/actualidad/noticias/12754258/04/24/la-lluvia-de-sangre-llega-a-espana-estas-seran-las-ciudades-mas-afectadas-.html