見出し画像

4/23 ニュースなスペイン語 Encuesta preelectoral(1):投票動向調査(1)

社会動向調査センター(CIS)が23日、投票動向調査の結果を発表した。

これによると、スペイン社会労働党(PSOE)、ポデモス党(Podemos)、マス・マドリード党(Más Madrid)による左派連立(bloque izquierda)の方が、接戦(reñido)ながら、国民党(PP)とボックス党(Vox)による右派連立(bloque derecha)を上回った。

具体的に数字を見ておこう。

【右派連立】65-69議席
国民党 36.7% 54-56議席(escaño)
ボックス党 8.2% 11-13議席

【左派連立】67-73議席
スペイン社会労働党 23.4% 34-36議席
マス・マドリード党 15.1% 22-24議席
ポデモス党 8.4% 11-13議席

ちなみに、市民党(Ciudadanos)は4.8%の得票率で、議席はゼロの見込み。議席獲得のためには、最低でも5.0%必要だ。

今回の調査から分かることがいくつかある

① やはり今回の選挙でも国民党が圧勝の可能性が高い。20数年間に渡る国民党の牙城に攻め入るのは容易ではない。
② 議会(Asamblea)での存在感は、しかし、スペイン社会労働党を中心とした左派連立に軍配が上がりそうだ。しかし、「左」と一口に言っても、ポデモス党は「極左(ultraizquierda)」だから、連立は決して安定していない。
③ そして、何と言っても、浮動票/不定票が現時点で30%なのがコワい。19.1%が「まだ、誰に投票するか分からない」、11%が無回答なのだ。現時点で、両連立の最低獲得議席数は、過半数(mayoría absoluta)である68議席には達していない。不定票をどのように取り込むかが、自党の政策の行く末を左右する。
④ 本調査は今月19日から20日に実施されたものなので、先日21日のテレビ討論会の結果は反映されていない。あの討論会を見た市民がどう動くのかも興味深い。

あと、選挙では、有権者たちの忠誠度(lealtad)も重要だ(し、面白い)。つまり、「推し」の政党を変えないで、どこまで支持し続けられるか。このあたりの話は稿を改めてしよう。

写真はRTVE(4.23)より。CISの投票動向調査。内円は2019年の選挙結果、つまり、現在のマドリード州議会の構成。