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8/2 ニュースなスペイン語 Judoca leridana:リェイダ出身の柔道家

リェイダ(Lleida)はカタルーニャ州西部の県。

日本ではスペイン語読みの「レリダ(Lérida)」も有効みたいだが、小欄ではカタルーニャ語(に近い)読みを採用することにする。

さてさて、今、検索エンジンにタイトルのように「Judoca leridana」と入れると、ある選手が出てくる(「Judoka」と「-k-」で書くヴァージョンもある)。

選手の名はアイ・ツノダ・ロウスタン(Ai Tsunoda Roustant(写真))。

丸刈り(pelo rapado)につい目がいってしまうが、「アイ(愛)」の名からも分かるが、ツノダは女子70キロ級柔道のスペイン代表選手だ。

ツノダは、日本人の父親とフランス人の母親を持ち、産まれてきた時にはすでに道着を身にまとっていた(nació ya con el kimono puesto)などと評される程、柔道一家の出身。

柔道家である両親がたまたまバカンスで訪れたレェイダを大変気に入り、この地に移住し、道場(dojo)を開き、ツノダ自身も「レェイダ道場(Dojo Lleida)」で母親から稽古をつけてもらったという。

両親は非スペイン系だが、ツノダは生まれも、国籍もスペイン(española de nacimiento de nacionalidad y de nacimiento)なのでスペイン代表となったという経緯がある。

あまり、日本の報道には出てこないが、この度のパリ五輪では、女子70キロ級の敗者復活戦(repesca)で、日本代表の新添左季と戦った。

結局、新添が指導を3回(tres shidos)で反則負けとなり、ツノダは首の皮1枚で繋がったが、次の試合(combate)で、世界ランク第3位のオーストリア人のミヒャエラ・ポレレス(Michaela Polleres)との試合で一本負け(por un ippon definitivo)で、表彰台(podio)を逃し、5位に終わった。

ツノダは東海大学で学んだ経験もあり、かつて、こんな風に話していたらしい。

試合に勝つことを考えることは楽しいですが、私は「(やわらの)道」に興味があります。柔道は生き方そのものと、両親がよく話してくれます。私は試合が終わった時には、いつも、相手に礼を尽くしたと思いたいのです(Pensar en ganar es bonito, pero me interesa mucho el camino. El judo es una forma de vivir, mis padres siempre me lo han contado. Cuando acabo un combate, siempre quiero estar segura de haber sido respetuosa con la rival)。

ツノダには「日本人の心を持った(de alma japonesa)」という形容が付くことが多いが、実際は「日本人が忘れたかけている心」がツノダには、まだ、残ってるのかもしれない。

写真はツノダ。

出典https://www.mundodeportivo.com/juegos-olimpicos/20240731/1002290874/judo-espanol-queda-puertas-dos-bronces-tato-tsunoda.html