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5/19 ニュースなスペイン語 Sobrecapacidad:オーバーシュート

オーバーシュート(over shoot)とは、コトバンクによれば、「適正値などを超過すること」で、株価や医療、航空部門など様々な場面で使われる。

今回、紹介するのは、地球が1年で消費することのできる天然資源(recursos naturales)の総数量を適正値とした場合、これを超過してしまうという意味でのオーバーシュート。

環境NGO団体「グローバル・フットプリント・ネットワーク(Global Footprint Network)」は、地球が年ごとに生み出すことのできる全資源を人類が使い尽した(humanidad consume todos los recursos del planeta que puede generar ese año)ことを警告するため、地球オーバーシュートデー(Día de la Sobrecarga)なる日を設定している。

その地球オーバーシュートデーは、2023年は、8月2日だったという。

で、明日20日がスペインのオーバーシュートデーとされていて、年が明けてから半年足らずで、スペインは資源を使い尽くした計算となる。

スペインは、21日以降、地球に対して、借入れ状態になる訳で、これを環境負債(déficit ecológico)と言うらしい。

昨年のスペインの地球オーバーシュートは5月12日だったので、わずかながら改善した(la situación ha mejorado ligeramente)ものの、 今年、9日後倒しされたくらいでは、決して褒められたものではない(sigue sin ser nada halagüeña)とのこと。

スペインの環境団体は、政府に対して、天然資源の使用を減らす対策を講じるよう求めている(reclama adoptar medidas para reducir el uso de recursos naturales)。

世界では、極貧の12億人が地球の全資源の内、わずか1%しか使っていない(1.200 millones de las personas más pobres son tan solo responsables de un 1% del consumo mundial) が、彼らの対極にいる10億人の超リッチな人々が72%を使い尽くしている(los mil millones de personas más ricas en el mundo gastan el 72% de recursos)という不均衡。

スペインの環境団体は、EUに対して、

もはや、無制限に成長し続けて行くという教義を捨てなければならない(La Unión Europea debe abandonar ya el dogma del crecimiento ilimitado)。社会にも、環境にも、何の破滅的な影響を与えずに今のままのペースで資源を消費続けることができると考えるのは全くの夢物語(lo utópico es creer que podemos seguir consumiendo al ritmo actual sin que haya consecuencias sociales y ambientales desastrosas)。

と警告している。

もちろん、これはEU 以外にも向けられた声でもある。

写真はイメージ画像。

以下は、グローバル・フットプリント・ネットワークが公開した各国のオーバーシュートの日。

日本のオーバーシュートデーは5月6日で、世界18位。

第1位はカタールで2月10日だった。

ちなみにmオーバーシュートデーは記録を取り始めた1973年には12月3日だったらしい。

年々、しかも、急速にオーバーシュートは早まっている。

出典https://www.rtve.es/noticias/20240517/espana-agotara-recursos-naturales-20-mayo/16108566.shtml