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7/2 ニュースなスペイン語 Pasaporte Covid(2):コロナパスポート(2)

昨日の続報である。

運用開始に当たって、目立った混乱はなかったようだ。

というより、あまり知られていなかった(mucho desconocimiento)というのが実際のところか。

EU圏内の観光市場の再活性化を目指し導入が検討されていたコロナパスポートの運用が、昨日1日に始まった。しかし、人々の間での認知度はまだまだ低い。そして、個人情報の管理に対する不信感も根強い。

新しい仕組みの導入時はいつもこんな感じだ。

もっとも、申請の方法もややこしい。申請時には「デジタルの証明書(un certificado digital)」 が必要のようだ。一種の「デジタルサイン(firma digital)」、つまり、デジタルハンコのようなものか。そうすると、

「紙のワクチン接種証明をもってきたわ。だって、同じでしょ(voy con mi 'papelito' de la vacuna y me sirve igual)」

という声が上がるのもうなずける。空港でインタビューを受けたスペイン人女性の声が、スペイン国営放送の記事で紹介されていた。

また、個人情報の管理についても不信感があるようで、「自分の個人情報をうっかり間違って入力したり、何だか分からんサイトに送るのは怖いね(tengo miedo a equivocarme y dar mis datos personales a una web no oficial)」という声も紹介されていた。もっとも、発行元の保健機関(autoridad sanitatia)には「独自のキーワード(propia clave)」があるので、個人情報がどこかに筒抜けというわけではなさそうだ。誤解や、そこから生まれる不信感が根強い。

「そのコロナパスポートって、ワクチン接種した人用なんでしょ?私たちも考えたけど、まだ、接種してないし(Eso es solo para los vacunados, ¿no? Hemos pensado en hacerlo, pero hace falta vacunarse)」

¡Nooooo!

EU圏内に住んでいる人は全員、無料で発行してもらえるのだ。ワクチン接種の有無、コロナ感染の有無に関わらず、だ。

コロナパスポートは「優秀なツールです。安全な移動を保証するもので、検査や隔離措置のような要件に取って代わるものです(Se trata de un instrumento ágil, que garantiza la movilidad segura y sustituye otros requisitos como pruebas de detección o cuarentenas)」―。産業通産観光大臣(ministra de Industria, Comercio y Turismo)のレジェス・マロト(Reyes Maroto)の言だ。

そのとおりなんだが、あとは、人々の意識をどう変えるかの策を練らないと。

写真はコロナパスポートのイメージ。