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6/1 ニュースなスペイン語 Calendario de amnistía:恩赦法の今後

今回参照した記事には

恩赦法の今後:いつ発効し、国外にいる者たちはいつ戻ってこられるのか(El calendario de la amnistía: ¿cuándo entra en vigor y cuándo podrán volver los que están fuera?)

とある。

昨日の小欄でも触れたが、恩赦法(ley de amnistía)が30日、賛成票(votos a favor)176票、反対票(en contra)172票、棄権ゼロで(ninguna abstención;cero abstenciones)、下院(Congreso de los Diputados)で可決(aprueba)された。

メディアの関心は同法の今後のスケジュール観の予測にシフトしてきた。

スペイン社会労働党(PSOE)にとっては、本法を立案してから、苦節200日後の結実だった訳だが、議員席からは党首であり、政府の長であるペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)に対して、「売国奴(traidor)」などの怒号(grito)が飛び交う中での可決だった。

しかも、カスティージャ・ラ・マンチャ州知事エミリアノ・ガルシア・パヘ(Emiliano García-Page)は、社会労働党所属にもかかわらず、本法を憲法裁判所(Tribunal Constitucional)に提訴する準備を進めている(recurrirá)と即日表明し、その合憲性(constitucionalidad)を問題にした。

また、マドリード州の社会労働党議連の会長(líder)フアン・ロバト(Juan Lobato)は、恩赦法は保守派やそうでない人に疑問を生じさせる(Es una ley que genera dudas en mucha gente)と、もろ手を挙げての賛成はしない様子。

さらに、社会労働党には、恩赦法に反対の議員が約50名ほどいるなど、党本部の安堵(写真)とは裏腹に、党内には不協和音がガンガン鳴り響いていて、恩赦法の船出は前途多難となりそう。

野党(oposición)のネガティブな反応は言わずもがなだが、社会労働党内からの身内からも不満が出てきている点については、日を改めて取り上げよう。

で、今回は、恩赦法の今後を抑えておく。

下院で可決された恩赦法は官報(Boletín Oficial del Estado)に掲載された(publique)まさにその日(ese mismo día)に効力を持つ。

で、「その日」はいつかというと、当初は昨日の金曜日(algo que podría suceder este mismo vierne)と見込まれていたようだが、小欄執筆現在、まだ、掲載はされていないみたいなので、休日を除いて、数日(en un plazo de un par de días laborables)で官報に載ると見られている。

しかし、本法が発効したからといって、無条件に、そして、自動的に、すべての関係者に適用されて、全員が無罪放免になるか、というとそういう訳ではない(pero su aplicación no será automática)。

事案を担当する法律機関(los órganos judiciales que conozcan de las causas relativas al procés)が、他の事案に優先し、そして、直ちに(con carácter preferente y urgente)、最長でも2ヶ月間の間(plazo máximo de dos meses)、本法が適用されるか否かを精査することになる。

そして、カタルーニャ州元知事であり、同州独立派のリーダーでもあるカルラス・プッチダモン(Carles Puigdemont)の帰国はいつになるか――。

多くの人が関心のひとつだが、専門家は、プッチダモンをはじめとする、国外組がいつ本土に戻れるかを決めるのは難しい(es "difícil" determinar cuándo podrían regresar a España)という。

プッチダモンには現在、国内逮捕状(una orden nacional de detención)が出ているが、恩赦法によって、捜索ならびに逮捕の命令の効力がひとまず停止する(quedan suspendidas las órdenes de busca y captura)という。

本法の適用を受けることで300名を超える関係者がその恩恵を受け(beneficiados)、恩赦になると見込まれているが、その実現には、本法成立と同様、否、それ以上の困難が待ち受けている。

写真は可決を見届けたサンチェス首相(左)、第一副首相のマリア・ヘスス・モンテロ(María Jesús Montero)、第二副首相のヨランダ・ディアス(Yolanda Díaz)。

その安堵の表情はそう長くは続かないかも・・・。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20240527/amnistia-principales-fechas-cuando-podria-volver-puigdemont/16117635.shtml