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7/1 ニュースなスペイン語 Debate:討論会

国営放送(RTVE)が企画している公開討論会への参加・不参加をめぐり、ゴタゴタが起っている。

今月23日の総選挙(elecciones generales)を前に、国営放送はいくつかの公開討論会をスペイン社会労働党(PSOE)他、主要各党に提案している。

国営放送は、討論会を民主的な議論の場であり、意見を自由に表現できる場でもある(debate democrático y la libre expresión de opiniones)としている。

次期首相の座(Presidencia del Gobierno)を巡って闘う総選挙なのだから、候補者たる各党党首は、まぁ、討論会を活用してひとりでも多くの有権者に自らのポリシーを訴えたいところだろう――。

しかし、そうとは考えない党首もいるみたい。

国民党党首アルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)が、19日に行われる社会労働党・ボックス(Vox)・スマール連合(Sumar)の各党首との4者討論会(debates a cuatro)への参加を見合わせるとの見解を非公式ながら示しているというのだ。

国民党によれば、4者討論会は枠組みが不十分(modelos incompletos) であり、有権者の関心にマッチしてない(y carecen de interés)とのこと。

チョット何言ッテルノカ分ラナイ。

そのくせ、直近5年間で政府の運営携わってきた(gobernabilidad de España)カタルーニャ共和主義左翼(ERC)やビルドゥ(Bildu)などの地方政党3党を含む7者討論会(debates a siete)には参加するという。

フェイホ陣営のこの不参加については、4者討論会に参加する予定の候補者から戸惑いとあざけりの声が、当然、上がっている。

内閣省長官のフェリス・ボラーニョス(Félix Bolaños)は、首相候補者が討論会に参加しないとは全く驚く(sorprende enormemente que un aspirante no asista al debate)との見解を示した。加えて、「日頃の弱腰が明らかになった(Pone a las claras la cobardía que está demostrando)」とバッサリ。

スマール連合の旗振り役ヨランダ・ディアス(Yolanda Díaz)は、フェイホの不参加を「恥ずかしい(vergüenza)」とし、将来、選挙や政府運営などで共闘(pacto)することになるボックスの党首サンティアゴ・アバスカル(Santiago Abascal)は「困惑している(perplejo)」と言うのが精一杯。

また、国営放送は13日にも社会労働党など主要6党の報道官(portavoz)を招き、討論会を企画しているのだが、国民党はこちらにも出席しない。こちらは日程が合わない(por problemas de agenda)んだとさ。

国民党にも、放送局の中立性(neutralidad)が信用できないとか、局側が2日前まで何の連絡もしてきてなかった(no se había puesto en contacto hasta hace dos días)とか、いろいろ、不満があるようだ。

だが、局関係者に言わせれば、中立性については偏見(prejuicioso)だし、5月末から連絡もさんざん(reiterados contactos)取ってきたという。結局、国民党のコメントは「言い訳(excusas)」にしか聞こえないだろう。

フェイホは10日にサンチェスと2者討論会(un cara a cara)で舌戦を繰り広げることになるが、果たして、4者討論会欠席をカバーできるだけのパワーを見せつけられるのか。

それとも、討論好きサンチェス(un Sánchez ávido de debates)の餌食になるか……。

写真はフェイホ。

出典https://www.rtve.es/noticias/20230629/rtve-anuncia-debate-sanchez-diaz-abascal-19-julio-reitera-su-invitacion-feijoo/2450794.shtml