生徒との関係づくりは、見極めが重要だ
特別支援学校では、発語の少ない生徒や発語が全くない生徒もいる。
その上で、生徒との関係づくりが重要になる。関係があることで、コミュニケーションが成立する。
障がいのある生徒は、人から助けてもらう機会が多い。もちろん、困っているから周りも助けるのだろう。
自分は、特別支援学校の高等部に所属している。ある程度人格が形成された生徒たちと関わる。そこで感じることは、高校生になるまでにしてもらっていたことが当たり前にしてもらえると思っている生徒が多い。
特別支援学校の高等部となると、将来を見据えて「自立」という意識が強くなる。障がいがあるからといって、全てを支援すべきなのだろうかと思う。ある意味、可能性を狭めているのではないかと。
努力しなくても、自分の欲求が満たされているのであれば、それ以上の成長はない。そこでどういった関係性なのかということが重要だと思っている。
「生徒は、先生のことをどう思っているのか」。「なんでも助けてくれる人」、「自分も頑張らないとダメだ」とか。
関係を作る上で、意識にしていることがある。
「発達の最近接領域」という言葉だ。
生徒のAさんは、発語が全くなかった。しかし、自分の欲求がないわけではない。ただ発声しないだけだ。
指差しで、自分の欲求が満たされていたからだ。そこに、発声は必要ない。必要がなければ、できるようにならないのは当然だ。自分は、言葉でのやり取りをAさんに経験して欲しかった。
こんな実践をしてみた。
ここから先は
401字
¥ 200
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?