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【ジコウするおとなたち #2-①】JMJ Associatesアジア太平洋地域事業本部/ 古河弘慈さん

こんにちは!株式会社ジコウで記事ライターをしている遠藤はなです!

連載「ジコウするおとなたち」第二弾です。

”ジコウ”とは、「自ら考え、行動し工夫しながら幸せになること」を意味しています。本連載「ジコウするおとなたち」では、自ら”ジコウ”を実現しているおとなたちのインタビュー記事を発信していきます!

〈こんな人におすすめ!!〉
営業職で今働いているけどモヤモヤしている人
・今の仕事が、将来どう役に立つか不安な人
イキイキとはたらくおとなのリアルを覗き見したい人
・幸せ観を組織的な視点から考えたい人

※この記事は、10分で読めます。

今回インタビューさせていただいたのは、エネルギーをフィールドにした企業で海外でプラント建設現場にて活躍された後、変革を専門とするコンサル会社・JMJ Associatesで様々な企業や組織の変革に尽力されている、古河弘慈さんです。

グローバル化や情報化に伴って、社会は今、集団の時代から個の時代という価値観・文化の大転換期にあります。

そのような社会における組織のあるべき姿とは。そんな疑問の元、自分をブラッシュアップし続ける古河さん。インタビューを通じて、彼の考える”仕事観”や、”幸せ観”が、見えた気がします。

今回のインタビューでは、転職を経て、その経験を生かして生き生きとキャリアを積まれている古河さんに、
”はたらくことを通じた幸せ”とはどのようなものか
前職と現職は、古河さんにとって今どのような位置関係にあるのか
といった観点で質問をぶつけてみました。

ぜひご覧ください👀✨


自分が感じた感動を、たくさんの人に感じてもらいたい

ーー「変革を専門とするコンサル会社で働いている」と伺いましたが、今はどういったことをされているのか、古河さんのお言葉で聞きたいです。

現在はJMJ Associatesという変革を専門とするアメリカのコンサル会社に所属しており、国内外の企業や組織の変革支援を行っています。

変革というのは、それまでの延長線では絶対に達成できない様な高い目標・理想とする姿を掲げ、そこからバックキャストして現在なすべきことに組織的に取り組むことで不連続の進化・発展を実現させるというものです。

具体的には組織の抱える課題を分析し、その課題解決を進めていく過程の中でワークショップやコーチングを行うことで、クライアントのリーダーシップ開発や組織開発(特に組織文化の変革)を促進し、課題を解決していきます。
クライアントが短期的に達成させたいと望む成果を挙げながら、更に将来のリーダーの育成も行うことで、持続可能な組織づくりにも貢献するというのが特徴です。

ーー前職では建設部をされていたとのことですが、転身のきっかけは何だったのですか?

私は前職の時にインドネシアのプラント建設現場において実際にJMJ Associatesを使っての変革プログラムを経験しました。
JMJ Associatesに出会う前は、成果を挙げるために、いかに効率良く従業員に働いてもらうかということが私の最大の関心事だったのですが、JMJ Associatesは「成功するから幸せになるのではない。幸せだから成功するのだ。」と言い、従業員の欲求、特に承認欲求、所属欲求という精神的欲求を満たしていくことを最優先にする様に促してきました。
それはあまりにもそれまでの常識と異なるアプローチだったので最初は半信半疑だったのですが、変革を進めていく過程で目から鱗の学びが沢山あり、実践すると本当に良い変化が起きてくるので、徐々に人間の幸福中心で物事を考えていく様に私のマインドセットもシフトしていきました
そして最終的には、安全成績や品質も非常に良く、工期も遅延なく、プロジェクトを成功裏に終わらせることが出来ました。更には私の職場で働く多くの人が「この職場で働けて幸せだ。この職場で働けたことを誇りに思う。」と口を揃えて言ってくれるという、それまでの経験とは全く異なる、信じられない様な成果を挙げることができたのです。

しかも私はこの成果を挙げるために苦しいこと、難しいことはほとんどやらず、むしろ新しいことを学べるのも楽しかったですし、自分が心からやりたいと思うこと、ワクワクすることを仲間たちと楽しくやっていっただけなのです。
海外のプラント建設では工期の遅れは日常茶飯事であり、遵守することは非常に困難なのでこの結果には正直とても驚きました。
その後、ベトナムのプロジェクトでもまたJMJ Associatesを使っての変革プログラムを実践したのですが、また同じように素晴らしい体験をすることができ、いよいよこれは本物だなと確信しました。そして、きっと日本にもこの様な変革プログラムを必要としている企業や組織があるに違いない、そういう人たちのお役に立つことが、より自分の個性を最大限に生かして世の中に貢献するということになり、より良い人生になるのではないかと思い転身しました。

価値観・文化の転換期にある日本における、組織論

ーー組織文化の変革を行っているということですが、組織文化というものをどのように捉えているのですか。また、組織文化が社会に及ぼす影響とは何だと考えますか。

JMJ Associatesの変革ではケン・ウィルバーというアメリカの哲学者が提唱するインテグラル理論というものに基づき、組織を個々人の内面(内面的個性)と外面(外面的個性)、組織の内面(文化)と外面(システム)といったフレームワークで分解して捉えます。変革を実現させてより高いパフォーマンスの組織を作るためにはこの4つ全ての象限に対して全方位で取り組む必要があります
では質問にある、組織の内面である文化というのはどういうものかというと、「不文律」「道徳観・倫理観」「共有されたミッション・ビジョン・バリュー」といったものです。明文化された「ミッション・ビジョン・バリュー」というのが組織の外面にあたるのに対して、文化ではその組織に所属する人々と「ミッション・ビジョン・バリュー」との「関係性」が焦点になり、腹落ちしているとか、共感しているとか、自分事化している、といったことが大切になります。
外面の課題(技術的課題)は、他の似たケースの解決策がそのまま適用できるので、短時間で解決できることが多いです。一方で、組織文化の変革の様な内面の課題(適応を要する課題)は、関係者がこれまでの常識とは異なる見方、考え方、価値観を身に付け、自分たち自身が変わり、状況に適応していくことが求められるので時間がかかります。そのため、変革において組織文化の変革がボトルネックになることが多いです。

インテグラル理論を組織論に展開したものにティール組織というものがありますが、その中で社会における最適な組織の形態は社会の発展、人の意識の発展に伴い変わってくると言われています。これまでの日本は終身雇用や年功序列といった集団が重んじられる時代で、集団の規模をいかに大きくしていくか、いかに洗練させていくかというのが焦点でした。そして今の日本社会は集団の時代から個の時代という価値観・文化の大転換期にあると思います。この時代の変化に適応出来ない組織は衰退し、滅びていくでしょうし、適応した組織が新たに生まれてくるといったこともあると思います。


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