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心の引っ掛かりがようやく形を成してきた③

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それからのわたしは度々仮病を使って学校を休んだ。
だが、正直小学校低学年の記憶はあまりない。
確か母が最初の時ほどすんなりとは休ませてくれなくなっていた気はするが、それでもどんどん欠席日数は増えていった。

そんなある時、不思議なことが起こった。
いつも通り朝起きて、居間に行こうと立ち上がった瞬間、布団の上に崩れ落ちた。
一瞬何が起きたのか分からなかった。
もう一度立ちあがろうと足に力を入れ…られない。
両足のふくらはぎに力が入らず、立てなかった。
そばにいた父親が異変に気づいて、とりあえず抱っこしてわたしを居間に連れていった。

そのとき、わたしの心の中の感情は「喜」だった。

仮病じゃなく、学校を休めるんだ!!!
しかも悪いのは足だから、しんどいフリをしなくていいんだ!!!

今思うと、そこまで学校を休みたかったのかと異常性を感じる。

父と兄2人を送り出した後、わたしは母に病院に連れていかれた。

診察結果は、原因不明。
ひどい筋肉痛のようなものだろうとのことだった。

でも前日に運動したわけでもなく、筋肉痛になるような覚えはなかった。

このまま車椅子になったらどうしようという不安も少しはあったが、それよりも元気なまま学校を休めることが嬉しかった。

結局この筋肉痛は1日で良くなるのだが、この辺りから母はある人物を頻繁に家へ呼ぶようになった。


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