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【無料版】自分の「ありたい姿」を描く|2020年12月号総集編

『月刊じぶんジカンバックナンバー』は、過去号のコラムを総編集して1本のnoteにまとめたものです。

こちらは2020年12月号の総集編。コンセプトワークに関する説明や問いを、ぎゅぎゅっと1本にまとめました。

※このバックナンバーは、誰でもさいごまで無料でお読みいただけます。


2020年12月号|自分の「ありたい姿」を描く

これからの自分のことを、考える一歩目として。

「ありたい姿を描く」というワークを詰め込んだ2020年12月号。

以下の4つの切り口で、それぞれじっくり考えるワークをご紹介しています。

1)仕事
2)人間関係
3)生活
4)自分のあり方

いっきに読むのは、たぶん疲れてしまうほど内容がぎっしりですので、何回かに分けてちょっとずつ取り組むのがおすすめです。

あらたに自分の現在地を見直したり、「自分にあった生き方」を考えたりするきっかけにしてもらえますように。


そもそもなぜ「ありたい姿」を描くの?

まずは、そもそもなぜ「ありたい姿」を描くのか、というところから。

実はわたし、以前はまったく「ありたい姿」とか、自分がどうなりたいとか、描けないタイプだったんです。

就職活動のときや、社会人になってからも「3年後のビジョンを描こう!」という研修を何回か受けたのですが…

「いや、3年後って何してるかわかんないし。結婚してるか、子どもいるのか、とか。自分ではどうにもならないこと満載だから、ビジョンなんて描けないな~」

と、思っていました。

ちなみに、今も同じように思ってます。
先のことなんてわからないし、自分ではどうにもならないことも、たくさんありますよね。人生…!

だけど、ある時から「直近の "ありたい姿" なら描けるかも?」と思うように。

つまり、自分ではどうにもできない外部要因はいったん置いといて、自分で選んでいける範囲で、また今の自分から近しい範囲で「どうありたいか」は描けるかもしれない、と思ったんです。


向いている方向に、足が進んでいく。

突然ですが、スノーボード、やったことありますか?

わたしは以前取材で初心者向けスノーボード教室に行ったことがあるのですが(ライターをしていた頃の話)、まったく滑れないわたしを見た先生から、「ちゃんと滑るためには進みたい方向に顔を向けましょう!」と教わりました。

なるほど!スノーボードに限らず、人間ってそういうもんだよなあ!

…と、雪の斜面を転げ落ちながら(!)、悟ったような気持になったのを覚えています。

この経験も踏まえて(?)、痛みを伴って実感したのが、こちら。

顔や身体が向いている方向に、次の一歩が出る。
つまりは「どこに向かっていたいのか」に、自覚的でいることが大事だと思ったんです。人生においても。

***

話を戻します。

その「進みたい方向」「ありたい姿」であり、自分の行きたい方向をイメージしておくことで、そちらへ進みやすくなる。

実際にわたし自身は、「ありたい姿」を描くようになってから、たしかに進みやすくなったと実感しています。


ありたい姿は映像イメージで描く

「ありたい姿」を描くときのポイントは、映像イメージで描くことです。

そのときの自分は…
・どんな場所にいるのか
・何をしてるのか
・誰といるのか
・どんな表情なのか

映像をイメージするためには、自分の中で具体的に描写する必要があります。ここがポイント。

「進みたい方向」は、ざっくりとした言葉では「見えた」ことにならない気がします。例えば「フリーランスになりたい!」という「ありたい姿」を描いたとして、その言葉だけでは進みたい先の具体的な景色は見えないんです。
(「フリーランスになりたい!」って「会社員になりたい!」と同じぐらい、ぼんやりしていますから)

進みたい方向の景色を、今まさに見ているような感覚で、イメージを描く。

ぜひ、そんなところを意識して映像イメージを描いてみてください。

***

ということで、ここからは「仕事」と「人間関係」について、ありたい姿を描くための切り口を書いていきます。

この文章を読んでいるだけでは「へえ~」で終わってしまうので、ぜひノートなどに「自分にとってはどうだろう?」と書き出しながら、読み進めていただけたら幸いです。


仕事は、どうありたいか。

正直なところ、仕事は割と外部要因が大きい部分です。転職、休職、退職、転勤、異動……今の自分では予測できないことも多いですよね。

でも!

「仕事によって何を得たいのか」「仕事を通して何を届けたいのか」の芯の部分は、外部要因に関係のないものなのではないかと感じています。

ということで、ひとつめのワークをどうぞ。

【ワーク1|仕事におけるありたい姿を描く(1)】
・自分は仕事によって何を得たいのか
・自分は仕事を通して何を届けたいのか

ワークは都度ノートや紙に書き出して言語化してみても良いですし、このnoteの最後にワークをまとめるので、読み終えてから取り組んでもらってもOKです。やりやすい方法で、どうぞ。

***

また、働き方や環境についても、自分で選べるポイント。

たしかに会社都合で転勤を命じられたり、なかなかすぐに転職するのは難しかったりするかもしれません。

ただ、どんなときも最終的に選ぶのは自分。それだけは忘れないようにしたいことです。

その点では、自分に合った働き方を知っておくことが、道を選択するときの指標になると思います。

【ワーク2|仕事におけるありたい姿を描く(2)】
・どういう働き方が自分に合うのか
(例えば労働時間/勤務形態/働く場所)

※「働き方を考えるノート」を持っている方は、見返しながら「今の自分は?」を考えてみてくださいね。


人間関係は、どうありたいか。

人との関係の中では、どんな自分でありたいだろうか。

「ありたい姿」というと、ぐーんと背伸びした目標のようにとらえられがちだけど、そうではなくて、自分に無理のない、心地よい姿を描くのがいいと思っています。

だから、無理に「もっと人付き合いが上手くなった自分」を描かなくていい。本当はもっと小規模な人間関係の中で、狭く深くありたいとか、そういうのがいいと思うのです。

自分にとってどうあれば無理がないのか、そんな「ありたい姿」を描く切り口としては、以下2つをぜひ考えてみてください。

【ワーク3|人間関係におけるありたい姿を描く】
・どれくらいの人たちと、どういう距離感で関わりたいか
(広く浅く?狭く深く?それともむしろ広く深く?)
・どんな人と関わっている自分でありたいか
(何を好む人と一緒にいたい?など)


生活は、どうありたいか。

生活についての「ありたい姿」を考える切り口を、2つご紹介します。

ひとつめは、「生活をする空間」について。

【ワーク4|生活におけるありたい姿を描く(1)】
・どんな空間で生活をしたいのか
(雰囲気、場所、環境など)
自分が心地よく生活できるのは、どんな空間でしょうか?

例えば、緑がある場所、海の近く、オシャレなカフェがある街。
広くてくつろげる場所、狭くて落ち着く場所。
木を基調としたインテリア、コンクリート打ちっぱなしの壁。
明るい場所、暗い場所。整理整頓された場所。本がたくさんある部屋…。

今の自分の生活空間について、満足している部分と不満がある部分を考えてみても良いかもしれません。

***

ふたつめは、「時間の使い方」について。

【ワーク5|生活におけるありたい姿を描く(2)】
・生活サイクル、時間の使い方
(1日の過ごし方など)
「世間一般の理想」よりも、「自分がこうありたい」を考えるのが重要です。

例えば、世間的には「朝早く起きること」が素敵…と思われているような気がしますが、自分がそうありたいかどうかの話なので、必ずしも早寝早起きを描かなくても良い、というような。

ここでまず考えたいのが、「自分にとっては何の時間が大切なのか」です。

自分には欠かせない時間、例えば家族との時間や、本を読む時間…など、それがなくなると心がしぼんでしまうようなものを、中心に考えてみるのもおすすめです。

どんな1日を過ごしたいですか?

どういう時間の使い方だと、自分は心地よく過ごせそうでしょうか?


自分は、どうありたいか。

さて、12月号最後の「考える切り口」です。

最後は、自分自身のあり方について考えてみましょう。

まず、ひとつめ。

【ワーク6|自分のありたい姿を描く(1)】
・どんな気持ちで毎日を過ごしていたいか

どんな気持ちで、毎日を過ごしたいでしょうか。

ワクワクしたい?
穏やかにありたい?
賑やかにありたい?
静かでいたい?

例えばわたしの場合、大学生ぐらいまでは「波乱万丈に生きていたい」と思ってました。平坦な毎日よりも、ドラマチックに生きていたい願望があったんです。

一方で今は、波乱万丈さよりも、落ち着きや静けさを求めています。とはいえ、静かではありつつも、心の中では燃えていたい(!)し、一ヶ所にとどまるのではなく、穏やかに、ゆるやかな波に乗っていきたいイメージ。

ぜひ、「自分はどうかな?」と考えてみてください。

次に、ふたつめ。

【ワーク7|自分のありたい姿を描く(2)】
・どういうペースで進みたいか

自分の人生を、どんなペースで進みたいのか。

例えば、目まぐるしく変化するほうが、ワクワクして楽しい人もいます。一方で、ゆっくり進みながら道端の綺麗な花を見つけられるような進み方のほうが、ウキウキする人もいます。

人生は競争ではないのに、まじめな人ほどいつの間にか「周囲のペース」を気にして、追いつこうと考えたり、遅れている自分をダメなヤツだと思ったりしてしまいがちです。

でも、「自分のありたいペース」を知っていれば、「わたしはこのペースが心地よいんだから、これでいいんだ」と思えるような気がします。

自分にとって心地よいペースを、つかんでみてください。


参考:じぶんジカン松岡の場合

12月号では、「ありたい姿」を考える切り口をご紹介してきました。

ちなみに、わたしが過去に描いた「ありたい姿」の一部を、参考までに載せておきます。

例)塾講師を目指していた頃:2014年ぐらい
ホワイトボードの前、2~3人の生徒に向かって話しかけている。距離感が近い。髪の毛はロングで、グレーのスーツ。場は和やかな雰囲気で笑顔。働くことを通して「勇気」を与えたい。自分は「誰かの役に立つこと」を実現したい。

主に仕事の面での「ありたい姿」ですね。

このイメージを描いたあと、わたしは実際にホワイトボードで授業をするマンツーマンの塾で働くことがました(人数に若干ズレがあるけど、その辺はまあいいのです!)。

仕事自体はとても楽しかったです。
(働き方が深夜まで&激務で、数年でやめてしまったけれど…)

例)ライターを目指していた頃:2015年ぐらい
カメラを持って、観光地やお店の取材・インタビューをしている。窓が大きくて明るい仕事部屋、大きな画面のデスクトップPC、楽しそうに画面に向かう自分。ボーダーの服、髪の毛はボブ、ノートPCも持っていてカフェで仕事をする生活。仕事を通して「良いものを伝える」をやりたいし、自分はとにかく「書く」を仕事にすることを実現したい。

仕事面と生活面、あり方もやや混じった「ありたい姿」です。

ライターを始めたばかりの頃、まだ自分の経験談(主に英語学習関係)を記事にしていたときに描いた「ありたい姿」です。こちらも概ね実現。

例)最近描いた「ありたい姿」
白を基調とした明るくて広い部屋、海の近くに住む。「書く」をじっくり味わいながら、文章を書く。追われていない、ゆったりとした表情。髪はショートより。毎日海辺の散歩を楽しむ。仕事を通して「自分と向き合う時間」を届けたいし、自分はとにかく穏やかに楽しみたい。

ほぼ今のわたしの「ありたい姿」です。本当はもうちょっとくわしく描いてあるのだけど、ここでは概要だけ。

これから実現していけそうな感じがあって、実際に海の近くに住むために、年末に引っ越しも予定しています。

来年も少しずつ、このあり方に近づきつつ、また新しい「ありたい姿」を描いていくつもりです。


「あるべき姿」ではなく、「ありたい姿」を描いてみてほしい。

もっともっと、自分の「心地良さ」「生きやすさ」を重視してもいいんだと思います。

例えば、「今より収入を増やしたい」もアリだけど「収入が今の半分になってもいいから生活の時間を増やしたい」もあっていい。

「もっと社交的になりたい」もアリだけど「今より人付き合いを減らしたい」もあっていい。

増やす、強くなる、成長するだけじゃなくて、減らす、弱さも受け入れる、ゆるんでいくというベクトルも、あっていいと思うんです。

頑張るだけが、正解じゃない。

頑張らないこと、無理をしないこと、自分の心地よさを追求することは、とても大事なことだと思うから。

そんな気持ちが、『月刊じぶんジカン』12月号で伝わっていたらいいなあと思っています。


2020年12月号のワークまとめ

【仕事におけるありたい姿を描く】
・自分は仕事によって何を得たいのか
・自分は仕事を通して何を届けたいのか
・どういう働き方が自分に合うのか
(例えば労働時間/勤務形態/働く場所)

【人間関係におけるありたい姿を描く】
・どれくらいの人たちと、どういう距離感で関わりたいか
(広く浅く?狭く深く?それともむしろ広く深く?)
・どんな人と関わっている自分でありたいか
(何を好む人と一緒にいたい?など)

【生活におけるありたい姿を描く】
・どんな空間で生活をしたいのか
(雰囲気、場所、環境など)
自分が心地よく生活できるのは、どんな空間でしょうか?
・生活サイクル、時間の使い方
(1日の過ごし方など)
「世間一般の理想」よりも、「自分がこうありたい」を考えるのが重要です。

【自分のありたい姿を描く】
・どんな気持ちで毎日を過ごしていたいか
・どういうペースで進みたいか


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