見出し画像

無理しないで働くには

どうしたら、無理なく働けるんだろう――。

仕事がつらくて、苦しくて、無理ばかりして身体を壊してしまったときに考えたこと。

きっと「働く」は、自分の人生を楽しくするための手段だと思うのです。

それなのに、仕事をすることで無理が生じて、自分の毎日が楽しくないのだとしたら…

それはやっぱり、何かがズレてしまっている気がするんです。


無理のない働き方って、できるものなの?

画像1


そもそも「無理のない働き方」なんて、できるんだろうか。

わたしは昔、そんなのは才能のある一部の人だけの特権であって、「基本的に仕事ってつらいものでしょう?」と思っていました。

【思っていたこと】
・仕事がつらいなんて当たり前でしょ。だって、みんな愚痴を言いながら耐えているし。
・大変だからこそお金がもらえるのであって、無理しなきゃいけないのは仕方ないこと。

こういうことを自分の中で “ふつう” だと思い込んで、「だから自分も無理をしてでも頑張らなければならない」と感じていました。

しかし、そうやって無理を重ねた結果…、心身の調子を崩してしまったんです。

自分の身体を壊してはじめて、「無理をして働く必要ってあるんだろうか?」と考えるようになりました。

辿り着いた答えは、冒頭にもご紹介した通り、以下のようなものでした。

【結論】
「働く」は人生を楽しくするための手段だから、無理をして働く必要はない。

そこから、「どうすれば無理しないで働くことができるか」を考え始めるようになります。

結論から言うと、無理しないで働くことは可能でした。

実際にわたしは今、フリーランスとして働いているのですが、ほとんど無理をすることなく “自分らしい働き方” ができていると感じています。

また、わたしの周りには「無理がある働き方」から「無理のない働き方」へ変えていった人が自分以外にもたくさんいるんです。

例えば…
・激務の業界から独立してフリーになった夫
・楽しくない仕事から転職して生き生きと働く妹
・転職して「やりたいこと」をやっている友達 など

わたしも、わたしの周りの人も、仕事を楽しんでいる。

もちろん大変なことはあるけれど、自分に無理を強いるのではなく、生き生きと働いている。

自分の経験からも、また周囲の人を見ていても、無理しないで自分らしく働くことってできるんだなあと実感しています。


無理しないで働くために考えたい6つのポイント

画像2

無理をしないで働くことは、どうしたら実現できるのか。

まずは、今どういう点で自分が無理をしているのかを知る必要があると思います。

「無理をなくすためには」を考えるために、以下の6つのポイントに分けて、それぞれ見直してみるのがおすすめです。

【考えるポイント】
1)お金
2)仕事内容
3)人間関係
4)職場環境
5)仕事のペース
6)プライベートとの関係

1)お金

仕事をする最も大きな理由のひとつが、お金だと思います。

現状の収入で無理がないのか、またどれぐらいのお金があれば自分の生活にはじゅうぶんなのか、考えてみるのがおすすめです。

もちろん、「あればあるほど嬉しい」という人もいるかもしれませんが…!

そこはいったん「足るを知る」の精神で、自分が最低限無理なく心地よく生きられる金額を知っておくと、今後の指針になると思います。

2)仕事内容

仕事の内容自体はどうでしょうか。

自分に合っていない、楽しくない、大変すぎる…など。

無理があると感じている場合は、もっと細かく「どんなことに対してそう思うのか」を分析してみましょう。

3)人間関係

仕事内容に悩んではいないけれども、人間関係がつらい…という人もいると思います。

どうしてつらいと思うのか、どんな点で自分を無理させているのかを、考えてみることが重要です。

4)職場環境

家からの近さや、会社の場所、働く場所の環境なども、要素のひとつだと思います。

例えば「もっと自然に囲まれた場所で働きたい」とか。

5)仕事のペース

職場に流れる時間の速さや、仕事のスピード感はどうでしょうか。

また、働く日数や労働時間の長さについても、「自分が無理をしていないかどうか」を見つめてみるのがおすすめです。

6)プライベートとの関係

仕事とプライベートはきっちり分けたい人もいれば、好きなことを仕事にして、それを四六時中考えていたい人もいると思います。

現状の仕事とプライベートの関係には満足しているか、何か不満な点はあるかどうかなど、今を起点にしてみると考えやすいと思います。

***

例えば、これら6つのポイントを六角形のチャートにして考えてみると、頭が整理しやすい気がします。

ちなみに、無理をして働いていた当時のわたしの働き方(会社員経理職)に関して分析すると、こんな感じでした。

画像3

例)分析してみると…
・仕事内容/ペースに満足しておらず、その点で無理が生じている
→自分に合った仕事・ペースを考える必要がある
・職場の人間関係が苦しい
→関わる人数の多さ、仕事を介した関わり方について、自分に合った形を考える必要がある

ここから「どうして満足していないんだろう?」「自分に合った形ってなんだろう?」「どうあれば無理がないのだろう?」と考えを深めていきます。

※レーダーチャート、ぜひ使ってみてください!視覚化すると、いつもとは違う視点で考えられたりします。

画像4

最も重要なのは、「どうして無理が生じているんだろう?」と考えること。

人それぞれ「無理が生じるライン」が違うので、自分にとってのそれを考えて、改善していくこと。

その試行錯誤によって、無理をしない働き方に近づいていく感じです。


無理しないことに決めたわたしの働き方

画像5

わたしは新卒で入った会社で、自分に無理をさせる働き方をしてしまったがゆえに、心身の調子を崩してしまった(適応障害に…)のですが…

身体を壊してから、「どこに無理が生じているんだろう?」「どうすれば無理しない働き方ができるだろう?」と考え始めました。

わたし自身の分析結果は、以下のようなことです。

【分析結果】
・仕事内容

ミスをしないことを目指す仕事(当時事務職)は向いてない
→加点を目指すような仕事(特にクリエイティブ系)の方が楽しいのでは
・人間関係
ひとりが好きなので、人との関わりが最小限になる働き方がいい
→組織に所属するよりも、フリーランス/個人事業主/起業のほうが性格的にもあっているかも
・仕事のペース
他人のペースに左右されるのがとっても苦手/世間の平日・休日の流れではなく自分のリズムで仕事がしたい
→自分でスケジュール管理ができる仕事の仕方

こうして考えた結果、会社を退職し、まずはフリーランスとして働くことに決めました。

とはいえ、フリーランスになったからといって、すぐに "自分に無理をさせない働き方" が実現できたわけではありません

以下のように、都度立ち止まって考えて、改善を積み重ねた結果いまの「無理しない働き方」が実現できたと思います。

【働き方改善の道のり】1)会社員(新卒入社)
→既にご紹介した通り無理が生じて身体を壊し退職
→会社員は向いてないのでフリーランスの道へ

2)フリーランス:塾講師・家庭教師
→仕事内容は楽しいが、仕事ペース・お金の部分で無理が生じる
→「仕事内容よりも働き方が自分にとって重要」だと気づく

3)フリーランス:ライター・編集
→仕事は楽しい&働き方はだいぶ改善されたが、下請け的な仕事の仕方だと「仕事のペース」的に無理が生じる
→自分で事業を起こし、自分のペースを保てる働き方へ

現在)個人事業主・フリーランス:ブランド運営・編集
→自分の事業×フリーランス(クライアントワーク)で、自分にとって無理のない働き方を実現
→強いて言えば「お金」の面をもうちょっと増やしていきたい(事業拡大のためにも)

無理しない働き方は、少しずつ改善していくことによって近づいていけるものだと思います。

(もちろん、最初からドンピシャそんな働き方に出合えたら素敵だけど、そういうケースは少ないように思います…!)

わたしの試行錯誤の道のりが、何かの参考になったら嬉しいです。


無理しないで働くには、自分の中の「ふつう」に縛られないこと

画像6

自分にとって無理のない働き方は、誰でも実現できると思っています。

ただ、そのためには「何がつらいのか」「どうして無理が生じるのか」を考えながら、試行錯誤して進む必要があると思うんです。

また、そうして考える過程で気をつけたいのが、「自分の中の "ふつう" に縛られないこと」です。

「みんな頑張ってるんだから」「これぐらい我慢して当たり前」「そういうもんだ」と、「これがふつうなんだから、仕方がない」と思い込んでしまうと、そこで思考停止してしまうことに。

そうすると、昔のわたしのように、無理をし続けた結果自分自身が壊れてしまうことに繋がっていくと思います。

だから、「これがふつう」なんて思わないでください。

無理しないで働くことは、できるはず。

「どうしたらできるんだろう?」を、ぜひ考えてほしいと思うのです。自分を無理させるような働き方は、全然当たり前なんかじゃないんです。

だって、「働く」は人生を楽しくするための手段なのですから。


おわり
***

「働き方について、もっと深く考えたい!」という方は、ぜひ『働き方を考えるノート』を活用してもらえたら嬉しいです!

自分らしい働き方を見つけるための質問を収録しています。より深く考えるきっかけに、ぜひ。


運営している「じぶんジカン」では、自分と向きあう時間をつくるノートをお届けしています。もっと心地よく自分を生きるための一歩目に、よかったらどうぞ。


●エッセイ集を出版しました
「自分はどうかな?」と考えるきっかけとして、文章が届いたら嬉しいです。

サポートもうれしいですが、記事をSNSでシェアしていただけると力になります!