見出し画像

コミュニティじゃないな、ただの「場所」だ。

ひとりが好きなのは、人が嫌いだからではなく「人といっしょに居ると自分が固くなってしまうから」だと思う。

わたしはどうしても他人の目を気にしてしまう。誰かの意見に大きく影響を受けてしまう。

一時期は「人の目を気にせずに生きる!」なんて鼻息荒く自分の思考を変えようとしたけれど、もはやいまは「人の目を気にする自分を乗りこなすほうがいいな」と思うようになった。つまり、まったく気にしないなんてことは、わたしには到底難しかったということだ。

そんな自分なので、「コミュニティ」と呼ばれるものとは、意図的に距離をとって生きている。

もしもいま「なんのコミュニティに所属していますか?」なんて聞かれたら、もごもごと口籠ってしまうかも。もちろん物理的には地域コミュニティの一員だとか、そういうのはあるだろうけど。でもそれくらい。その関係性も希薄だし。

だからわたしは根無草ねなしぐさのように、ぷかぷか、ふわふわと、日々を生きている。

いまはインターネット上にもたくさんのコミュニティがある。多くの人が、そういうコミュニティを楽しんでいて、わたしは「すごいなあ」と尊敬してしまう。みんな、人とつながるのが上手くて、すごい。

ちなみに自分も、過去にいくつかコミュニティに入ってみたことがある。そのほとんどはトップダウン型というか、有名な人が主催していて、その人の発信を受け取るファンコミュニティの色味が強かった。

そこでも「すごいなあ」と思ったのは、ファンコミュニティですら、そこに現実世界と同じく上下関係やグループ(派閥)が自然発生すること。コミュニケーション能力に優れていたり、力があったり、センスがあったりする人が、コミュニティの中で目立つ存在となったりもしていた。それを、ただわたしは傍観者として眺めていた。

そこに参加する勇気なんてさらさら無く、それでいて無意識に "そこでの価値観" に思考が染まっている自分に気づいて(それは良いことでもあるのかもしれないけど)、そのコミュニティはそっと抜けた。

「コミュニティのどんなところが、息苦しいと感じるのだろう」

コミュニティ・人間関係・人付き合いが苦手なわたしが、どういうわけだか今年の10月からnoteのメンバーシップを始めようと思ったときに、そもそも自分が息苦しいと感じる場所にならないよう、整理してみることにした。

いろいろあるけれど、一番大きいのはこれかな、と思った。

「安心して、自分の思考ができないこと」

安心して自分のことを考えられる場所って、意外と少ない。

発言力の大きい誰かの言葉に引っ張られたり、そこでの関係性に悪影響を与えない範囲で考えようとしたり、無意識にそうなってしまう自分が、あまり好きではないのだ。逆に言うと、それほどに人から影響を受けてしまう自分だから、コミュニティを楽しめないのだと思う。

それでもやっぱり、人が嫌いなわけではないわたしは、誰かと関わりたいと願う。それでコミュニティに入ってみて、「やっぱりだめだ」となってやめて、を繰り返したのだと思う。

それなら。

誰かの気配を感じながらも、安心して自分のことを考えられる場所を、自分でつくろう。そしてわたしと同じような人にも、安心して自分のことを考えてもらえる場所にしよう。

「そのために、具体的にどうする?」というところを箇条書きにしたのが、こちら。

・運営者の発信はただの「きっかけ」に過ぎない
・「問い」を投げかけるだけ
・正解(に見えてしまうこと)は書かない
・参加者同士のコミュニケーションを生もうとしない
・「おたより」を通してつながる距離感のある場
(ラジオのようなイメージ)
・おたよりは送っても送らなくても良い
・おたよりコーナーも、見ても見なくても良い
・でもなんとなく「同じテーマで考えている人がいる」という雰囲気だけ感じられたら良いな

だからたぶん『じぶんジカンメンバーシップ』は、コミュニティではないのだと思う。ただの「場所」だ。ブックカフェとか、映画館とか、ライブ会場とか、そういうものの方が近い。みんなが同じことをしていて、同じ場をつくっている連帯感はあるけれど、他人のままで居られる場所。そんなものを、これからも目指していきたい。

メンバーシップを始めてから、もうすぐ3ヶ月が経つ。

わたし的にはものすごく良い場になっているなあと感じていて。それはメンバーのみなさんのおかげ。

とはいえ、まだまだ試行錯誤できる気もしている。もっとみんなに安心して自分のことを考えてもらうために、わたしができることがあると思う。

例えばテーマ設定もそうだし、コラムの書き方、問いの投げかけ方、掲示板の使い方、投稿頻度とかそういう細かいところもぜんぶ、きっと「安心して自分のことを考える場」をつくる要素なのだろう。

メンバーシップの中はこんな感じ

『じぶんジカンメンバーシップ』の前身であるnote月額マガジンを始めたのが2020年12月なので、そこから数えると、スタートしてから2年。

これからも長く続けていきたいと思っていて。

メンバーのみなさんは、ずっと参加してくれるのはもちろんとっても嬉しいし、そうでなくても気になるテーマの月だけ受け取ってもらえるのも嬉しい。「自分のことを考えたいな」と思ったときに、戻りたいと思える場所になりたい。それぐらい、安心して「自分のことを考える」ができる場所でありたい。

これからも「自分を考えるきっかけ」を。

開くたびに心がやわらかくなる場所になれるよう、わたしも楽しみながら、引き続き育てていきます。


おわり


▼じぶんジカンメンバーシップはこちら

▼メンバーシップSTART時のnote


じぶんジカン」では、自分と向きあう時間をつくるノートをお届けしています。

もっと心地よく自分を生きるための一歩目に、よかったらどうぞ。


サポートもうれしいですが、記事をSNSでシェアしていただけると力になります!