見出し画像

読書メモ14

66.旅ドロップ

江國香織さんの旅にまつわる短編エッセイ集

中でも、海外のラジオを部屋で流すとそこが海外になる話が新しい気づきだと感じて面白かった。

考えてみれば、人は情報の8割以上を視覚から得ているはずなのに残りの2割に満たない聴覚からの情報が雰囲気作りには大切なの面白いよな

例えば、音楽を聴きながらいつもの通勤路を歩くと見てる情景はいつもと一緒のはずなのにまるでMVを見ているような感覚になる。

最近は映画スラムダンクの曲を聴いて出勤することで難敵に立ち向かう俺カッケー状態を作ってる。

67.仕事はもっと楽しくできる

大企業50社の若手が会社を変えていった記録が読める本
仕事をつまらないと感じたとき、辞めるか、染まるか、変えるか、で帰ることを選んだ人たちの記録

自分も転職活動を少しずつしていて、自分が何ができて何をやりたくてっていうのを整理したりしているんだけど、自分がいる組織を変えていくって頭はなかったから良かった。

流石に例に挙がっているような大改革はできないけど、いつか辞めるし、で力を出せないようでは何やってもうまく行かないし、仕事探しは続けるにしても、もっと今の仕事を頑張ろうと思った。

思っただけじゃ意味ない。行動しないと意味ない。

68.素晴らしい人体の世界

走ってる時は頭はかなり振動してるはずなのに、標識がきちんと読めたり、目を瞑ってても自分の体の一部を正確に触りにいけたり、人体の仕組みの身近な凄さから、現代の代表的な医学がどのように発見されていったかの歴史を専門外の人向けに優しくまとめた本

後書きで「すみずみまで知識を網羅したと言う心地よい読後感を読者に提供すること」を目指した書いてあり、全くその通りの読後感があった。

言われてみればそうだなってトピックやなんとなく名前だけ聞いたことがある薬の歴史なんかが読みやすくまとめられていて、素人の自分にとっては楽しい知的冒険感があった。

また、100近い参考文献の記載や、さらに医学に興味を持った方におすすめの本も同時に紹介されており、著者の医学の楽しさを伝えたいと言う思いが詰まった一冊だった。

69.コーヒーを楽しむ教科書

教科書というだけあって、かなり網羅的な内容だった。イラストとかも丁寧に配置されてて、さっと読んでもなんとなく内容がわかるようになっていて◎

興味ある箇所は読み込んでいくと詳しいことまで細かく書いてあって楽しかった。

特に、「プロの味に近づこう」の章では、コーヒーの味わいの評価であるカッピングについて書かれていて面白かった。自分も含め一般の消費者はカッピングでまめの評価をする立場じゃないけど、どうやって評価されているのかの採点基準や方法を知ると面白い。

その中で、世界の共通言語としてフレーバーホイールという図表があるらしく、コーヒーのフレーバーの例えとして特定の果物やスパイスで例えられているから味の言語化ってむずいよなぁって感じ。
アップルのようなって言っても、そのアップルはどんな味なのか、、(国によって果物の味が違うから国によってブレると書いてあった。)

教科書としての情報まとまり方がすごく好きだから買おう。

70.傲慢と善良

辻村深月さんの小説

題材は婚活、結婚だけど、転職活動に読み替えるとすごく刺さる部分もあって、考えさせられた。

タイトル通り、各々が持つ傲慢さや善良さなどの登場人物の内面がしっかり表現されてて面白い。
真実の母親の人格はかなりキツくて、自分の身の回りの環境にあの手の人がいなかったことは恵まれてたと改めて感じた。

自分の経験の浅さからなのか、書店での紹介やSNSの謳い文句ほど、あまり共感できるシーンはなかったけど、男女の付き合いのきめ細かい描写は辻村深月さんらしくてすごくよかった。

小ネタとして、作中に出てきた、中学からは純金、高校からは18金、大学からは金メッキと呼ばれる大学は、完全に名古屋のお嬢様校がモデルになってて面白かった。


この記事が参加している募集

読書感想文

頂いたサポートは、記事作りの糧にします!報告の記事も書かせていただきます!