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読書メモ13

61.スイート・マイホーム

神津凛子さんのミステリーホラー作品
年末年始の帰省で妹にオススメされて読み始めた。

ずっと不気味で、みんな怪しくて、なんだか圧迫感がある感じ。

登場するマイホームの暖房の構造だったり、主人公の実家の押入れだったり、暗くて狭いところの描写と、主人公の閉所恐怖症の心情描写がどきどきした。

(ホラー的に良い意味で)モヤモヤが残るようなスッキリしない終わり方でよかった。

62.コーヒーの世界史

コーヒーの知識を増やせばもっとコーヒーが美味しくなるかも、ということで読んだ。

冒頭でも説明があったけど、味の感じ方は前提条件で大きく変わるのでこの本を読んだら豆の種類とかを意識してより細かく味わえる(感じがする)と思う

ただ、自分の世界史の知識が不足してて、コーヒーが世界に広まっていく過程についてはちょっと理解できなかった(〇〇朝の××が△△の戦いで、、、みたいな)
カタカナばっかりでびっくりしちゃった。

でも、日本におけるコーヒー文化の変遷や抽出法の流行り廃りなどは楽しく読めた。

コーヒー道具の変遷みたいなのもっと知りたいな


63.闇祓

辻村深月さんのホラーミステリー小説

身近にある名前を持たない悪意がどんどん広がって社会を蝕んでいく話。作中に直接は出てこないけど、この悪意は「闇ハラ」って定義されてる

ヤミ-ハラ【闇ハラ】闇ハラスメントの略。
ヤミ-ハラスメント【闇ハラスメント】精神・心が闇の状態にあることから生ずる、自分の事情や思いなどを一方的に相手に押しつけ、不快にさせる言動・行為。本人が意図する、しないにかかわらず、相手が不快に思い、自身の尊厳を傷つけられたり、脅威を感じた場合はこれにあたる。やみハラスメント。闇ハラ。ヤミハラ。
KADOKAWA「闇祓」特設サイトより

この闇が人を蝕んでいく描写がすごく生々しくて、ゾッとする。身近にいてもおかしくないような闇なのも怖いし、リアリティがある。
読み進めていくとわかる正体のようなものも自分には新しくてかなり面白かった。

めちゃくちゃ面白いので本当におすすめ。


64.人はなぜ握手をするのか 接触を求め続けてきた人類の歴史

難しそうって思ったあなた、ちょっと待ってくれ。
これはめちゃくちゃ面白い。読みやすい。

握手って文化的なことが起源っぽいけど、どうやら生物学的な起源っぽいみたいな話が面白いんだけど、他にも
・握手以外の挨拶もいろいろある中で握手がなんで覇権とってるのか
・人類学者おすすめの握手の流れ
などなど色々面白いトピックがある

なんと言っても著者の人類学者がかなりお調子者な様子

ペニスの話を面白ボケとして挟んでくる。学者兼女芸人の著者強い。

巻末の「握手の対抗馬になれるジェスチャーはあるか?」みたいなコーナーも面白かった。

65.白鳥とコウモリ

東野圭吾さんの長編小説
実は東野圭吾さんの作品は初めて

面白すぎたな。ビビった。
今まで読んだ小説で1番面白かったかもしれない。
本当に最高なのでみんな読んで欲しい。

ある殺人事件について、加害者家族や被害者遺族がそれぞれ真実を求めていく中でいろんなことが繋がっていく話。

加害者家族と被害者遺族はそれぞれ犯人の供述や警察の導き出した結論に納得できなくて行動するんだけど、それぞれに付いてる弁護士や検察官は裁判でどう有利になるかの視点で行動してて、

裁判ゲームでの勝ち負けの話ばかりの中、強い気持ちを持って真実を求める加害者家族と被害者遺族になんか心打たれたな。

自分の仕事でも、ある目標を達成するゲームをクリアすることに全力な人が割といて、自分的には業務内容的にはゲームとして捉えることで本質を見失う事柄な気がしてるからイマイチだと思ってるんだけど、そう思ってるならこの作品の登場人物のように強い気持ちで行動しないとな。勇気出ます。

とにかくこれはガチ名作。すごい。
東野圭吾さんすごい(今更何言ってんだと言われる覚悟)

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