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「プロフェッショナル:宮崎駿さんをみた」

この前プロフェッショナルを見た

すごく面白かった

少しこの話をしてみたいと思います

時系列としては
主に高畑さんがなくなって君たちはどう生きるかまでの時系列の宮崎駿の活動と心の動きを追ったものだった

私は君たちはどう生きるかをみにいったけども、正直根幹は何を言いたいかとかどういったモチベーションでこれを作成したかがわからなかった

でも、このドキュメンタリーを見てようやくわかった

宮崎駿は、自分の人生の集大成を描きたかったのだなと
そして、自分に関わってきた人たちをオールスターで登場させて、忘れないようにしたかった、そして頭の中では生き続けているということを描きたかったのだなというふうに解釈した

たとえば、あのサギ男は鈴木敏夫 そして大叔父はパクさん おばあさんはやっちん 主人公は自分 など、本人がドキュメンタリー内でいっている

そう言った視点で見るとすごく理解できる

宮崎さんは自身も母親の病と関わってきた

それはトトロのお母さんもそうだし、君たちはのお母さんも同じ

自分の中で母親の病と向き合ってきた、そして自分自身を鼓舞しながら生きてきたことを描きたかったのだと思う

また、なんと言っても本作品でずっと釘付けだったのが
パクさんとの関係だ

まあ宮崎駿関係の本をほとんど読んできたので、宮崎さんとパクさんの関係がどのようなものであったかは一部理解していた

しかし、これほどのものとは思わなかった

彼も言っているが、愛憎入り乱れた尊敬と言っていたが、そんなものでは済まなかった

宮崎駿という人の人生にこれだけの大きな影響を与え、死後もその存在を感じずには生きていけないほどの人物 それが高畑勲さんだ

生前の高畑さんの逸話を聞くと まあとんでもなく肝が据わった人?ある種鈍いのかとも思ったがそうではない、信念の人

芸術や作品というものに簡単に向き合わなかった人

あるいは人生というものに深く解釈を与えた人

そういう感じがする

元々東大を出てインテリジェンスであったことは間違いないけども、それだけではない あの人しか持ちえない哲学感であったり、造形の深さが宮崎駿に多大な影響を与えたのだと思う

よくボーイズラブに準えて、冗談で宮崎さんとパクさんの話を語ったものもあったけども確かに

宮崎駿がずーっと片思いをしていて、途中近藤さんにパクさんの注目がうつってしまった時の嫉妬心や

ナウシカを撮影するにあたって、パクさんをプロデューサーにしたのは
15年間パクさんに青春の全てを捧げてきて何も返してもらっていない
そしてプロデューサーというのは、映画を作りながら作品には口出しできない最も辛い立場だ、だからさせたかったという復讐心

これを男女のもつれに例えてもなんら不思議ではない 笑 いや実態はもっともっと深い気持ちがあったと思う

しかし、宮崎駿をしてこれだけの尊敬と関心と熱愛を獲得したパクさんという人は一体どれだけの深い人だったんだろうか
本当に謎がある

また、自分の人生を振り返ってもこれだけの影響を与えた他人がいただろうか、、

ああ、私の場合はいた いたけども、それは父親で、しかも父はもういない

でも確かになくなっても全くもって心に存在し続けていつも考えてしまう
父だったらどう考えるだろうかと

パクさんも似たような感じなのだろうか

すごいドキュメンタリーだった

また、最後のシーン
ナウシカの絵が描かれていた!

めちゃくちゃ興奮した

パクさんに30点と言われたナウシカを完結させるために、もう1つ撮るのだろうか
そしてそれはどんな仕上がりになるのだろうか

この人は最後まで全く関心が落ちることがない

いつまでも元気で、作品を作り続けて
人生を見せていただきたい


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