見出し画像

正社員はフルタイム勤務が当たり前? ロングスリーパーが見つけた無理のない働き方【社員インタビュー】

あなたは、質・量ともに十分な睡眠が取れていると感じますか?

この質問に胸を張ってYesと答えられる人は、私たち日本人には少ないかもしれません。

厚生労働省のデータ(※)によると、睡眠時間が7時間未満の人は63.2%にものぼり、睡眠の質に何らかの不満を感じている人の割合はなんと81.2%だそうです。

(※令和3年度 健康実態調査結果の報告21ページ

仕事に家事、育児、趣味時間による睡眠時間の減少に加えて、ストレスやスマートフォンの操作などによる睡眠の質の低下も考えられます。
お陽さまとともに寝起きする生活は、現代人と縁の遠いものになってしまいました。

一方、他の多くの人と比べて必要な睡眠時間が長い「ロングスリーパー」と呼ばれる人たちがいます。
ただでさえ睡眠時間を確保するのが難しい日本で、彼らはどのような生活を送っているのでしょうか?

今年入社したTさんに、お話をうかがいました。

(執筆:ミッションパートナー ちひろ)

Tさん
入社年:2022年
得意
・Python(一番慣れてます。C#は慣れてきたところ。Javaは忘れつつあります。)
・はんだ付け(前職で1mm×0.5mmのチップ抵抗や100ピンのICなどを山ほどはんだ付けしました。)一人でじっくり考えること。
苦手:JavaScript(型がゆるい!フロントエンドに苦手意識があります。)
長時間労働、残業(ロングスリーパーなので時間が足りなくなります。)即決即断、臨機応変。
趣味:散歩(仕事終わりに1時間くらい歩く)、プログラミング
ひとこと:1日10時間寝るロングスリーパーです。(正直、発達障害より困る。)前職では8時間労働で死にかけましたが、今は短時間勤務でプログラミングできて最高です。仕事でプログラムを組むことは少なかったのでまだまだ半人前ですが、よろしくお願いします。

ロングスリーパーは理解者がいない

ーTさんが困りごとに気づいて障害の診断を受けるまでのお話を聞かせてください。

実は、私の場合は障害より先に顕在化した困りごとがあります。
それは、ロングスリーパーであるということです。10時間くらい眠らないと、日中のパフォーマンスが大幅に低下します。

中学時代から、通学にかかる時間が長くなるにつれて、慢性的な睡眠不足状態を感じていました。大学院へは片道1時間半くらいかかったので、ほんとうに眠かったですね。

本格的に困ったのは、社会人になってからです。
通勤1時間、8時間のフルタイム勤務、時には残業。
そんな生活を続けるうちに、どんどん睡眠負債がたまっていきました。

会社から徒歩5分の社員寮に移らせてもらったあとも、状況は改善しませんでした。
私の場合、睡眠不足が続くとひどい頭痛を引き起こしてしまうので、仕事にも支障がでました。

仕事の内容が大学院で学んだことと少しずれていて、専門外のハード系エンジニア業務に回されてしまったことも苦労しました。

ーそれはつらかったですね。睡眠が満足に取れないことに関して、会社に相談できる雰囲気はありましたか?

全くありませんでした。

ロングスリーパーであるということは、本当に理解を得るのが難しいんです。
みんな、多少なりとも睡眠不足を感じながら働いているわけですし。

さらに、職場であまり明示的に仕事を割り振ってもらえなかったことで状況が悪化してしまいました。
あとから発達障害の特性だとわかるのですが、もともとそういう暗黙の了解のようなものが苦手なんです。

睡眠不足で余計に発達障害の特性が強く出てしまい、頭がうまく回らず、次に何をしたらいいかわからなくなって混乱することがよくありました。
「あれ、今日って何をしたらいいんだっけ」と。

ロングスリーパーでもあり、発達障害でもあり。

ー理解者がいないまま、何年も働き続けるのは本当に大変だっただろうと思います。
時短勤務は検討されなかったのですか?

世の中というのはなかなか厳しい場所で、独身の男性が時短勤務で働ける正社員の募集というのは、ほとんどないに等しいんです。
最低賃金に近いパートタイム勤務のような扱いになってしまう。

だから、無理をしてでもなんとか続けていました。

できれば誰かにわかってもらいたいんですが、ロングスリーパーというのは「寝るのが好き」ということとイコールではないんですよね。
ただ、それだけの睡眠時間が必要だから、眠るだけであって。

私の場合は睡眠の質もあまり良くなくて、その分、長い睡眠時間が必要なのだと思います。

ー寝るのが好きなわけではない。誤解されると苦しいですね。発達障害の診断を受けた経緯を教えていただけますか?

はい。
仕事での困りごとが深刻化するにつれ、自分の苦手なことに向き合うようになりました。

アドリブで話すのが苦手だったり、マルチタスクやスケジュール管理も苦手で、もしかしたら自分は発達障害ではないのか? と疑い始めました。
思い返すと、昔から「いつもと違うこと」や「集団行動」に苦手意識もありました。

病院を受診したものの、自分の状況をなかなか医師に理解してもらえず、2度の転院の末にやっと診断が下りました。社会人5年目のことです。

何度か部署を変えてもらいましたが、フルタイムである以上、自分の状況はこれ以上改善しないな、と感じていました。
それで、社会人9年目のとき、ついに仕事を辞めました。

必要な睡眠時間と障害への理解が両立できる会社を見つけるまで

ーそれからJPTに入社するまで、どのような経緯があったのでしょうか?

仕事を辞めたときは、本当に心身ともに疲れ切っていたので、しばらく自分を休めることに専念しました。
職業訓練校に通うこともしましたが、やはり勤務時間の条件面で合うところがなくて。

それで、障害のこともあったし、就労移行支援事業所に通うことにしたんです。

通所から間もなく、JPTがインターン生を募集していることを知りました。
ただ、まだ通い始めてすぐだったこともあり、半ばダメ元で応募したところ合格の連絡をいただき、そのまま内定まで進みました。

ーご縁があったんですね。応募にあたり、JPTのどのようなところに魅力を感じましたか?

次に就職するときに絶対に譲れないと思っていたポイントがあったんです。

  1. 6時間以下の勤務ができるところ

  2. ずっとやりたかったソフトウェア開発ができるところ

  3. 家の近くか、在宅勤務ができるところ

3に関しては、もし遠い勤務地のところしか内定をもらえなかったら、会社の近くに引っ越そうかとまで考えていました。

最初の志望動機がJPTへの理念共感とか、事業内容への共感とかでなくて申し訳ないですが、私にとって会社で成果を出すための最低ラインがこの条件でした。

この会社は自分にとって満点だと思える会社

ー今年4月に入社して今まで、JPTでの働き方に対する満足度はいかがですか?

6時間勤務、フルリモート、フルフレックス。
この条件になるだけで、こんなに何もかもすべてが好転するのか、と驚いています。

睡眠時間はもちろんのこと、自分の自由時間まで確保できています。
フルリモートで個人プレイのため、他の社員の方とはあまり交流がないのが少し寂しいですが、その分フルタイム勤務の方と比べて焦ったりせずに、マイペースにじっくり仕事を進められます。

JPTは満点です。この会社に出会えてよかったです。

ー本当に本当によかったですね!(涙)
いや~、満点ですか。「さらにこうなればいいのに」ということはまったくないですか?

そうですね。強いて言うなら、顧客である本社の方がとても忙しそうで、なかなかミーティングのスケジュールが決まらないことですかね。

でもそれも、ミーティングの最後に次回のミーティングの約束をするようにしてから、なくなりました。

ーご自身で工夫して、どんどん働きやすい環境を作っていらっしゃるんですね。素晴らしいです。

やっと人間らしい生活ができた、と思える暮らし

ー業務日は、どのようなタイムスケジュールで業務にあたられていますか?

だいたい7~8時頃に起床します。9時に一応目覚ましをかけていますが、入社して今まで鳴ったことはないですね。
これまでの人生、朝の目覚ましに悩まされて来たのが嘘のようです。
やっと人間らしい生活ができた、と言っても過言ではないかも。

仕事を始めるのが9~10時くらい。そこから4~5時くらいまで仕事をして、散歩に出かけるのが日課です。
仕事終わりの散歩、ずっとしたかったんです。
ここにくるまで、随分長い道のりでした。

JPTのおかげで体調はずっと安定していますし、急な仕事が入ることもないので、安定して仕事に取り組めています。
フルタイムで働いていた頃よりも、今のほうが質・量ともにいい成果を出せていると感じています。

ーそれはすごくいいですね! 時短勤務でも、成果を見て評価してもらえるのがJPTのいいところですよね。
上司との人間関係はどうですか? 悩みや疑問を相談しやすい雰囲気はありますか?

かなりあります。
定期的に代表の成川さんと1on1をしてもらうのですが、何でもすぐに打ち明けられるので、溜め込むことがありません。
顧客との仕事の進め方で困っているときも、具体的に改善策を提案して、動いてくれました。

これまでの仕事とこれからの仕事

ー入社してこれまでに担当されたお仕事と、今後の展望をお聞かせください。

入社してすぐは、フルスタックエンジニアになるための研修に参加していました。

その後、既存のデータベースのリニューアル作業にあたっています。
これは、うまくいけば年末までにテスト版を顧客に提出できる予定です。

並行してあれこれやるのは苦手なので、まずは今の仕事をしっかり完遂したい、というのが正直な気持ちです。

入社時の面接では、将来的にIoTやAIの技術にも挑戦したいと話していたので、いつかは取り組みたいですね。

私の性格上、あれこれ自分からやりたいことが出てくるというよりも、まずは顧客の要望を聞いて、それに沿った仕事をしていくうちに、その仕事や技術をだんだん好きになっていくことが多いです。

そのためにも、顧客が何を求めているのか、深堀りして理解して提案できるエンジニアを目指します。

ーTさん、ありがとうございました!

(取材日:2022年11月24日)

この記事が参加している募集

#社員紹介

6,562件

#転職してよかったこと

5,974件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?