見出し画像

航空の未来を見る

はじめに

前回の記事で、「NEWSを正しく見ると未来が見える」という話をしました。

NEWSというのは発信者の意図があるので、それを考えながら見ると違ったものが見えますよ。という話です。

それでは航空業界の未来はどうなっていくのでしょうか?

私の書く記事ですから「増川徹」の視点が大きく入っていることに注意してみていきましょう。

航空業界の未来

航空業界は次の2点において大きな変化があるだろうと考えています。

  • 自動化

  • 物流の流れの変化

なぜ変化を捉えようとしているかというと、パイロットやキャビンクルー、地上職の仕事が増えるのか減るのか。どう変わっていくのかどうかを予想したいと思っているからです。

自分なりの予想ができれば、早めに対策を打つことができますからね。

自動化

飛行機の自動化はもちろん、ありとあらゆる場所に自動化の流れは入ってきて、人がやらなければならない仕事がグンと減ります。逆に人にしかできない仕事が明確化されると思っています。

まずは飛行機の自動化について考えてみますね。

飛行機の自動化

飛行機製造会社の大手エアバス・ボーイングは、飛行機が自動でタクシー、離陸、着陸を行う研究を進めています。すでにその技術は出来上がっていると思われます。

2020年6月の記事のこの記事によると、500回以上のテストフライトを行い民間航空機の自律的なタキシング、離着陸を実現しました。つまりパイロットが操作しなくてもできました。ということです。

それから2年経っていますからもっと研究は進んでいるでしょうね。

またこんな記事もありました。

キャセイパシフィック航空はエアバスと一緒に、巡航中コックピットに1人のパイロットだけで飛ばす研究をしていた。という2021年の記事です。

現在コックピットには2人のパイロットがいますが、1人はコックピット、もう1人は休憩していて、もしコックピットにいるパイロットに何かあったらすぐに駆けつける。というコンセプトです。

この技術が進めば長距離路線で乗務するパイロットの数が減り、航空会社としては人件費の削減になると同時に、パイロット不足の問題にも貢献できます。

ただ、これは企業のイメージとしてはあまりよくない。「あの航空会社は安心して乗れるの?」とお客様に不安をさせてしまう事になる。だから実際には多くの航空会社がこの研究をしているが発表はされていません。

飛行機の設計


ボーイングのエンジニアの話では、すでにパイロット2人でないと操縦できない飛行機の設計は終わっている。現在は1人のパイロットでも飛ばせる設計に移行していると聞いています。実際、ホンダジェットなどは1人のパイロットで飛ばせる設計になっています。

そうなると、巡航中はコックピットには1人。離着陸も1人で操縦できるような未来が来るということです。

パイロット不足が世界的に起こるのは間違いありません。
しかし同時にパイロットを減らしても、安全に運航できる技術も整いつつあることを知っておく必要があります。

ちょっと例えが飛行機とは違うかも知れませんが、次のケースを考えてみましょう。

東京都内で活躍するモノレール「ゆりかもめ」は、完全無人化で運行されています。しかし「危ない」ってイメージはないですよね。

これと似たような形で、飛行機の運航もパイロットが減っても大丈夫という形で導入されるのではないかと思っています。

貨物機の自動化

最近は航空貨物の需要が増えていますが、貨物分野の自動化は旅客便より先に来ると思います。理由は2つあります。

  • お客様が搭乗されないため話題になりにくい

  • ドローンの導入が進んでいる

ドローンが荷物を運ぶ。これはもう間違いないところまで来ています。だんだんそのサイズが大きくなってきていて、将来的には、旅客機サイズのドローンが飛ぶことでしょう。

もうこのサイズになったら、ドローンと呼ぶべきか、完全自動化の貨物機と呼ぶべきなのかもわからないでしょうね。

飛行機の自動化がどんなスピードで進むかは、貨物分野を注目しておくことが大事になると考えています。

空港の自動化

最近はチェックイン作業が自動化、あるいは事前にアプリでの対応になり、手荷物もお客様が自分で対応するのが当たり前になってきています。

貨物の積み下ろし、燃料の搭載、これら全てが自動化される未来も見えています。

例えば、Amazonの倉庫ではほとんど人が働いていません。荷物の棚の配置や移動は全てコンピューターとAIで制御されています。その技術が空港に配置されれば、現在手作業でやっている仕事は自動化されると考えられます。

必要な技術はすでにあり、あとは空港にデーター通信網ができれば導入ができます。

では一体いつから導入されるか?

一番わかりやすいのは、Amazonに注目しておくことです。Amazonは自社で貨物機を持っています。倉庫はすでに自動化されています。あとは、荷物を積む作業を自動化するだけですから導入は早いでしょう。

先日、クロネコヤマトも飛行機を所有しましたね。

自動化という点ではやはり注目しておく必要があると思います。

自動化に必要な技術


これらの未来がいつ訪れるか。それを感じるためには、自動化に必要な技術がいつ導入されるかを見る必要があります。

飛行機の自動化に関して注目すると、

  • 世界中の空でいつでも高速データー通信ができる技術が必要

  • パイロット個人に脈拍や血圧等をバイオデーターを監視するためのウエラブルを配布し利用を義務付ける必要がある

前回の記事で次のことを書きました。
「NEWSを正しく見れば未来がある程度わかる」

航空分野においては、この2点に注目するといいと思います。

現在、衛星を利用したデーター通信が始まっていて、圏外という概念がなくなりつつあります。しかし、まだ空の上でそれほどの通信速度は確立されていない。この技術がどう入ってくるのか。

また、パイロットのバイオデーターを監視することへの抵抗

そして何より、パイロットが通常より少なくても安全ですよ。という発信を企業がどうしていくのか。

明日からのNEWSを読む時の、アンテナにしてもらえたと思います🍀


いいなと思ったら応援しよう!