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理想の机と使いやすい机をおりあう

理想の机のスタイルがいろいろあります。

すっきりした白でまとめられたモダンな机。
木目のきれいな天板と黒い金属の脚。配線が見えないようにまとめられたモニターとガジェット類が鎮座する机。
北欧風の優しい色合いのワークスペース。
クラシカルなライティングビューローもいいなぁ。

私が妄想する「理想の机」に共通しているのは、机上のモノが整理され、分かりやすく配置されていること。つまりは必要なモノだけがミニマルに収まった、大切なことに集中しやすい机です。
そんな机を使うことができたらさぞかっこいいだろうな、素敵だなあと思います。

そんな私は、5年ほど前に素敵な白い机を購入しました。天板が70×120cmもあるような大きいもの。このnoteもその机に向かって書いています。


この大きな机の良き使い方を試行錯誤してきました。モニター台を置いてパソコンを据え置いてみたり、逆にほとんどモノを置かずに運用してみたり。

しかしどんなスタイルで使っていても、必ずやってしまうことがありました。


書類を机の端に積んでしまうのです。


現在執筆中の原稿、次に書こうと思っている物語のメモ、原稿用紙、noteの下書きをするためのノート、英語学習の参考書とノート、読みかけの本……etc.

本が分厚ければその書類山は高さ15cmほどにも達し、それほどきちんと揃えて積むわけでもないので雑然とした見た目になってしまいます。
理想とする「すっきり整理された机」からは程遠い有様。


でも、この書類山が私にとってはどうしても使いやすいのです。

今必要なものに、座ったまま手が届く。
部屋の中をあちこち探さなくても、この山を探せば「最近よく使っているモノ」が確実に見つかるという安心感。

以前に、使ったものは定位置に必ず戻す、という作業体系を試していた時期がありました。
作業や執筆は必要な道具を出すところに始まり、定位置に戻すことで終わる、というスタイル。

……戻せませんでした。

ほぼ必ず何かしらの道具の取り忘れがあって何度も立つことになったし、「どうせ後でまた使うから」と道具は机に出しっぱなしに。

しかも「出したらしまわなきゃ」という心理的ハードルが私の中で高すぎて、そもそも作業に着手するのを先延ばしにするという悪い流れも発生しました。


おりあいをつけよう。とゆるやかに決意が固まっていったのはそのあたりからです。

片付いた机、モノの少ない机はさぞ素敵なことでしょう。見た目が美しいし、机上のスペースをあらゆることに使えます。

けれど私には、すみっこの書類山がどうしても必要なのでした。美しい机は使うのに気後れしてしまって、部屋のお飾りスペースと化しそうでした。


自分の部屋に住んでいるのは自分たちです。
だったら自分たちが使いやすい机をつくりあげていくのがベストではないでしょうか。
書類山を置く代わりに、机の他の部分のきれいを保てば、全体的に雑然とした印象になるのは避けられますし……。
という方面に、意識をシフトさせました。

私にとっての理想の机は、きっと理想で在り続けるのでしょう。
それでも私は、書類山がうずたかい、私の使いやすい机に満足しているのです。





サムネイルの画像はPixabayからお借りしています。


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