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「お急ぎ便使ってすいません」と思ったこと

こんにちは。亜麻(ああさ)です。

先日、よく利用している通販サイトで初めて「お急ぎ便」を利用しました。

「お急ぎ便」とは、いつも2~3日かかる配送を、翌日に届けてくれるすごいサービス。

別に急ぎの荷物ではなかったんだけど、「本当に翌日に来るのかな?」「どうなるのか、使ってみたいな」という完全なる好奇心で、利用欄をクリックしチェックを入れたのです。

「お急ぎ便」で感じたこと

結論。私はよっぽどのことがないと、もう「お急ぎ便」を使わないと思います。

申し訳ない気持ちになったからです。

分かりやすく説明するために、まずはいつもの流れから書いていきます。

いつもその通販サイトで買い物すると、買い物直後に「ご注文を受けつけました」旨のメールが届きます。

次の「商品を発送しました」というメールが来るのは、だいたい翌日か2日後。

さらにその翌日に、実際の商品が手元に届きます。

購入から配達まで、2~4日かかることが多いです。

メールが入るのは朝~夕方の時間帯。働いている人、メールの送信ボタンを押している人に思いを馳せて、「いつもありがとうございます」と思っています。


それが、私が「お急ぎ便」にチェックを入れると……。

購入完了直後に「ご注文を受けつけました」メールが入ります。

その日の深夜に「商品を発送しました」のメール。

さらに次の日の夜には「商品のお届けが完了しました」。

本当に翌日に届いてしまったのです。

がんばってくれている人の存在

深夜に入った「発送しました」のメールを見て、私は仰天してしまいました。

「え! こんな時間に!?」

急に想像が広がって、見たこともない通販サイトの倉庫が思い浮かびます。

そこには深夜シフトの人が働いていて、時間もタイミングも関係なく入ってくる「お急ぎ便」の注文を必死にさばいているのではないか。

私が軽い気持ちでチェックを入れた「お急ぎ便を利用する」が、誰かの残業に繋がっているのではないか……。

そんな風に考えたら果てしなく申し訳なくなってきて、私は動揺しながらメールをそっと閉じました。

この日本列島のどこかで、私の「お急ぎ便」のためにあわてて商品を見つけ、梱包し、慌ててトラックに積み込んで、時間を気にしながら配送してくれている人たちがいる。

物理的な商品を、遥か遠くからたった24時間で配送完了するための、張り巡らされたシステムと人間の努力。

私は外で働く(それも深夜に!)ことが極端に苦手なので、働いているだけでも尊敬しているのに、さらにシビアな時間に追われているかもしれないと思うと、不要な負荷をかけているようでただただ平謝りしたくなりました。

軽い気持ちでお急ぎ便を選んで、ごめんなさい。

いきすぎた便利さって必要だろうか?

急いでいる時、翌日に望んだものが届いたら確かに便利です。

働く人たちはそのぶんのお給料をもらっている(はず)だから、こんなに罪悪感まみれに思う必要はないのかもしれません。

それでも、私は吹っ切れませんでした。

人間、太陽とともに起きて日没とともにのんびり過ごすのが自然だと考えているからです。

日本の物流は整いすぎていてすごい、とはよく聞きます。

海外では電車やバスが遅れるのが当たり前だし、荷物の配達日指定なんて存在しなくて当たり前だとか。

日本は確かに便利ですが、完璧なダイヤと日時指定がなくても、ないならないでなんとかなると思うのです。

世の中がちょっと不便になったとしても、そのぶん自然のリズムに無理矢理逆らって働く人が減って、誰かの気持ちがラクになることがあるのなら、それはそれで良い世の中なのではないか……。と思ったりも。

人って不便にも慣れるものだと思うので。

便利さを追求していくのは簡単だけど、完璧な正確さを人間に求め続けるのは息苦しくなるばかり。

夜型の人について

とはいえ世の中には、無理して自然のリズムに逆らっているわけではない人たちもいます。

いわゆる夜型の人です。

生活リズムの狂いとかではなく、生まれつき、夜の方が元気という人たちもいるんだとか。(私は完全な朝型なので、伝聞調でしか書けないことをお許しください)

彼らに「朝早起きして、昼間働け」というのも酷な話。

自分にあった生活リズムで、仕事やライフスタイルが自由に組めたら最高なのになって思います。

例えば朝型の人が、深夜手当が欲しいからという理由で、無理して夜勤をしなくても生活していけるような。

朝型の人は、朝はかどるから昼間に仕事して、
夜型の人は、夜はかどるから夜に仕事をするような。

人を型にはめないこと。

だれかにはまった型を広げる、あるいは取っ払ってしまうこと。

誰かの「生きづらさ」が少し軽くなればいいのに……。


一通の発送完了メールから、そんなこんなを考えたのでした。

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