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【採用担当者向け エンジニア採用ノウハウ】リファレンスチェック編

早いもので2022年の上半期最終月になりました。夏を目前に、転職を視野に入れたり、転職活動を始めようとしている人も増えてきているのではないでしょうか?
新卒採用も相まって、選考準備などで忙しくなってきている企業も多いかと思います。
候補者の中から、自社で活躍できそうな人、事業成長に貢献できそうな人、カルチャーマッチできそうな人を探すのは至難の業でしょう。

そこで今回ご紹介したい採用ノウハウは、外資系の企業を中心に行われているリファレンスチェック
日本で取り入れている企業は少ないため、やったことが無い人は多いかもしれません。
また採用活動内で行った方がいいのか、それとも無くてもいいものなのか、判断がつきにくいという人もいるのではないでしょうか。

リファレンスチェックについて、導入のメリット・デメリットをお伝えします!


①リファレンスチェックとは

リファレンスチェックとは、書類に書かれている職務遂行能力や性格などが事実と合っているかを確認すること
前職の上司や同僚に、候補者の業務実績や発言、業務態度、人物像などを確認します。

リファレンスチェックを行うタイミングは企業によって異なりますが、たいていは最終面接の前か後に行われます。
前か後で、リファレンスチェックの目的が変わります。

最終面接前…働き方、人柄、性格などミスマッチが無いか確認するため

最終面接後…虚偽の確認
(内定承諾後に行うのであれば)新人研修の際に留意すべきポイントの確認

最終面接前に行われる場合は選考の判断材料に活用することがあります。
面接後だと、内定を出す前の虚偽確認、内定承諾後であれば入社後の候補者の対応方法を把握するために行われることが多いです。


②リファレンスチェックの行い方

リファレンスチェックの目的やチェック内容の活用方法に応じて、適切な方法を取ることが大切です。

  1. ・対象者:部下、同僚、上長など

  2. 実施方法:口頭インタビュー、自社で用意したチェックリストに記入、リファレンスチェックを行えるサービス導入 など

  3. 依頼方法:候補者が対象者に直接交渉・依頼、または企業が対象者に交渉・依頼

  4. 質問例

・貴社ではどのように働いていましたか?
・一緒に働いた中でどういう点がよかったですか?
・職場ではどのような人でしたか?
・また一緒に働きたいですか?
・今後改善すべき点はありますか?

質問ははい/いいえで答えられる内容ではなく、なるべくオープンに聞いた方が候補者について見えてくる部分が多くなります。

リファレンスチェックを行う企業の中には、対象者が本当に候補者の部下や同僚、上長なのかを確認するため、本人確認書類と合わせてチェックに協力するよう要請するところもあります。


③リファレンスチェックのメリット・デメリット

企業・候補者それぞれの視点で、リファレンスチェックのメリットとデメリットを見てみましょう。

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<メリット>
■企業側
 ・選考基準にできる
 ・第三者の視点で候補者について知ることができる

■候補者側
 ・第三者視点を交えて自分の強みや性格などをアピールできる。

例えば宣伝や広告で「この商品はココがいいですよ!」という文句を見るだけより、友人などの周囲の人におすすめされたり、テレビなどのメディアの情報を見たりした時の方が、その商品がより良く、また入手した後のメリットやデメリットが具体的にイメージできるでしょう。

リファレンスチェックも同じく、第三者の意見があることで、その候補者の人となりをより具体的に理解でき、一緒に働くイメージが湧きやすくなります。

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<デメリット>
■企業側
 ・依頼された人が候補者の悪いことを言わないケースが多い
 ・時間と手間がかかる

■候補者側
 ・依頼者を2~3人ピックアップするため、人選で悩む
 ・写真、名刺などの本人確認書類を依頼者が抵抗する場合もある
 ・「リファレンスチェックがあるから辞退・応募しない」と言うケースもある
 ・候補者をよく知っている人が退職済み、または前職を円満に退職していない場合、頼める人がいないためリファレンスチェックを行えない
 ・候補者が外国籍の場合、依頼者が日本語で対応できないことがある。日本語訳にするのも手間。

リファレンスチェックは企業と候補者だけでなく、第3者である候補者の関係者を選考プロセスに巻き込むことになり、時間と労力がかかってしまいます。
そうすると選考にかかる時間も増えるため、候補者の応募意欲やイメージの低下につながりかねません。
中には依頼者を用意することが難しいという候補者もいるため、リファレンスチェックをしないと入社できないとなってしまうと、内定を辞退せざるを得なくなります。


④リファレンスチェックを導入する前のポイント

これまでリファレンスチェックを行わなくても採用活動や新人研修などがうまくいっていたという実績があれば、あえて新しく導入する必要はありません。
あれば採用活動では判断材料となり、ミスマッチ度合を測るのに確実性が上がるかもしれませんが、「他社もやっているからうちでもやってみよう」や、「リファレンスチェックが効果的らしいからうちでも取り入れてみよう」といった、手段が目的になってしまっていると逆効果。

リファレンスチェック導入を考えている場合は、下記のことを踏まえ、本当に今必要かどうかを決めるとよいでしょう。

・リファレンスチェックをする明確な意義があるか確認
 (新人研修のため、OJTのメンター選定のため、選考の判断材料にするため、など)
・リファレンスチェックは時間が必要なため、選考スピードの速さに合わせて導入の可否を決める
・辞退の可能性もあることを念頭に置く
・内定承諾済みの場合のリファレンスチェックは「人柄確認」ではない
・自社の業務と関連する経験が浅い・未経験の人の場合、面接で気づけなかったことに対してオプションでリファレンスチェックを行うのは◎
 →ただし経験者の場合、通常は面接の中で聞いて判断するべき。

もしリファレンスチェックを導入することになった際、候補者にはリファレンスチェック前にしっかり説明をしましょう。
もしリファレンスチェックが選考結果とは関係ない場合、虚偽が無い限り回答内容が候補者の不利益にならないことを伝えることも大切です。


⑤まとめ

リファレンスチェックとは、候補者自身が作成した書類に書かれている職務遂行能力や性格などが事実と合っているか、前職の上司や同僚に、候補者の業務実績や発言、業務態度、人物像などを確認することです。

最終面接前や内定承諾前後など、行ってもらうタイミングで使われ方は異なりますが、いずれにしても選考プロセスの中に1つ新しい項目を増やすことになるため、時間や労力がかかることは否めません。

現在の採用活動や新人受け入れ態勢・環境に課題があり、第3者の意見が必要となった場合、導入を検討してみてもいいかもしれませんが、そうではない場合は今一度必要性を再確認した方がよさそうです。

もし迷ったら、JELLYFISHにご相談いただければと思います!

引き続き、エンジニア採用関連のネタの投稿を続けていきますので、よろしくお願いします!

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