見出し画像

妹の眉毛の話

こんにちは、かふぇいんです。
ふと昔の、妹の眉毛の話を思い出したので
書こうと思います。妹ごめんな。





妹の眉毛の話


当時私は高3、妹は小6でした。
毎日盆と正月もないほど部活に明け暮れ、
それなりに充実した日々を過ごしていました。

私は吹奏楽局でトランペットを吹いており、
そんな私を見て育った妹も気づけば同じ
トランペット吹きになっておりました。



ある秋の夜、部活から帰った私は玄関を開くと
懸命に笑いを我慢している母に遭遇しました。

「どうしたん?なんかあった?」
「いやね、○○(妹)の眉毛がね…」
といいつつ、笑いを噛み殺せていない母を
不思議に思いつつ、リビングのドアを開けます。


リビングのど真ん中で、妹がなにやら
片手で片方の眉毛を隠しながら不貞腐れています。


「なにしたんよ」
「(眉毛)失敗した」


端的に妹はそう言うと、チュッパチャプスをくわえて押し黙りました。

まあ言うて眉毛の失敗なんてちょっと
毛抜きすぎたとか、剃りすぎたとか、
そんなもんだろう。
眉毛を気にするようになったなんて、妹も
いつの間にか成長したんだなあ。


そう微笑ましく思いながら、
どれ、お姉ちゃんに見してみなさいと
普段やらないお姉ちゃんムーブなどをしてみました。


妹は時折、私の斜め上の発想をしていることがあり
小4の頃には「芸人になりたい」とクラスの
「お笑い係」なる係に立候補したりするところがあったのですが、

この日も斜め上でした。




眉毛の真ん中だけがない。


こういうことです


どうやったらそうなんだよ、という気持ちと
笑っては気の毒だ、という気持ちと
いやそれでもそうはならんやろ。という気持ちが
なぐりあいを始めました。


「どうしてそうなったん」
「整えようとしたらさ、T字カミソリしかなくてさ、
やってみたらさ、こうなった。」


oh...…
わかる。適した道具がない時どうにかして
何とかならないかと模索する気持ちはよくわかる。

その結果こうなったことや、
明日からの学校生活でなんて言われるか等
色々考えると不貞腐れるしかないのもわかる。

でも高3の私にとっては面白すぎました、
なんでそこだけなくなるんだ。
妹が拗ねない程度に笑い、ある程度すると
妹も気持ちを切り替えてきたのか写真を撮らせて
くれるようになりました。エンターテイナーだな。


妹が少し持ち直した頃合いを見て母が
眉毛を描いてあげるからこっちにきなさいと
呼び、しばらく母に眉毛を書いてもらいながら
学校生活を送るということでこの件は幕を閉じました。


おわりに


妹とはこの話をたまにして笑っています。

皆さんも(ほぼないとは思いますが)
眉毛はT字カミソリで剃らない方がいいと思います。

それではまたね👋



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?