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映画「沈黙-サイレンス-」〜リプライズ〜

録画しておいた映画マーティン・スコセッシ監督「沈黙-サイレンス-」を観ました。原作は読んでいません。
映画を観ただけの感想は他人との距離間を描いた映画だと思いました。
日本に苦労して渡航した宣教師と隠れキリシタンは天国を「Papadise(パラダイス)」と「Paraiso(パライソ)」と同じ信仰を持ちながら違う言葉を使います。
隠れキリシタン同士も隣村の事はわかりません。そして、ポルトガル語(劇中では英語)が堪能な通辞と宣教師の距離とお互いの気持ちを語り合う程に互いを何処かで思い遣りながらも理解できないところが合ったように思えました。ポルトガル語が使える井上筑後守と宣教師との距離感は通辞とはかなり違うように思いました。
キチジローは告解(confession)を繰り返しながら宣教師の側に居ようとしました。お互いの最期を考えると近いような、遠いような、二人にも分からない不思議な関係があるようにも思えます。その他の重要人物も限られた時間と画面上からは伺えしれない複雑なものを含んでいるように思えます。
理解できない、判然としないから、気になり、考えてしまう。それが原作者の狙いならば、まんまと其の掌に載せられました。
圧倒的な大自然と長崎の町並みに圧倒されたあとに、どこまでも拡がる信仰やアイディンティの荒野を迷い込む。楽しくもあり、迷惑な映画でもあります。
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