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辞めない人は、なぜ辞めないのか

新人・若手の離職防止に苦慮している企業は多くあります。さらに、スペシャリストやハイキャリアと呼ばれる組織の中核人材の転職も珍しいことではありません。いずれにしても組織にとっては大きな損失・打撃となります。
しかし、このように人材の流動率が高まっている中でも、「ここで働き続けたい」と思っている人も少なくないはずです。
働き続けたいと思える組織について考えてみましょう。

辞める理由の第1位は「人間関係」

退職理由は「人間関係」「労働条件」「給与」「昇進待遇」「やりがい」などさまざまですが、大きな要因となるのは「人間関係」です。「待遇には多少不満があるが人間関係が良いので続けている」という声もお聞きします。そして、より高い給料ややりたいと思っていた仕事ができる会社に転職しても、そこでの人間関係が原因で、再び転職をしたというケースもあります。

ここで問題となっている「良い人間関係」とはどういうことでしょうか。
例えば、同僚やその時の上司がたまたま気が合って話しやすく、とても居心地が良かったとしても、部署や業務が変わったことで人間関係も変わり、「前の方が良かった、ここではやっていけない」等、退職を考えることもあるかもしれません。

注目される「その組織の当たり前=組織文化」

個人のつながりも大事ですが、そこで働く人の「当たり前」が居心地の良いものであれば、自然とその組織への帰属意識が高くなります。そして、帰属意識の高まりは離職防止につながります。
組織全体が以下のような傾向であれば、上司が変わっても部署が変わり業務内容が変わっても、前向きにがんばれるのではないでしょうか。

<組織への帰属意識が高まる組織の当たり前>
・組織の目標や方向性が周知されわかりやすいため、目指す姿に共感できる
・気軽に上司に質問や相談ができ、疑問や不安を解消できる
・どんな意見でもまずは聞こうとしてくれるので、意見をぶつけ合うことができる
・キャリアパスが明確で、キャリアデザインが描きやすい

自分が成長できている実感が持てる
組織の一員であることに誇りが持てる

組織への帰属意識が高まり愛着を感じると、「(この組織に)貢献したい」気持ちが醸成され、エンゲージメントの向上にもつながります。そして、「そのためにはどうすれば(自分と自組織が)よりよくなるだろうか」と自らが考え行動する人材へと成長することができます。
そのような組織に属している人は、 「人間関係」「労働条件」「給与」「昇進待遇」「やりがい」などで不満を感じたとしても、まずは解消する方法を模索し、上司や組織に働きかけたり、自分自身が変わっていくための行動をとったりすることでしょう。

※参考


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