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「人によって態度は変える」

「人によって態度は変えるな」という言葉は学校生活でずっと耳にしてきたフレーズです。もちろん、どの先生の授業もしっかりと取り組むという意味合いにおいて使われているとは思いますが。

このフレーズから一つ考えたことがあります。
現代社会では、確立された自己、オリジナリティ、アイデンティティなどのように、「自分とは〜」という固定的な、一貫的な自分らしさがある方が望ましいという考え方があります。しかし、このような生き方は難しいと思います。

家族、友達(その中でも様々なタイプがいる)、恋人、上司、初対面の人というように、私たちは多種多様な人々を付き合っていく必要があります。そのため、付き合う人それぞれに最適な接し方が存在するはずです。もちろん、ここは譲れないなどの自己の核となるものを主張する人もいますが、日本人では特にそう多くはないでしょうが。

一方で、自分らしさという一貫性を持たず、その人ごとに最適な付き合い方をしていくことには、自分の中ではなく、他者との関係性に依存し、他者に自分の存在理由を求めてしまうというようなデメリットが挙げられます。例えば、学校のクラス内で、自分がよくいるグループに所属し、その関係性を保つことによって、自分の存在価値を確かめてしまうようなことがあります。しかし、他者に過剰に依存することは避けるべきとは思いつつ、他者に依存することはそこまで悪いことではないのかなとも考えます。なぜなら、各人が他者に一定程度依存し、相互的に存在理由を求めることは、他者とのネットワークを築き、自分が苦境に陥った時などに精神的なサポートとなる点でメリットも存在すると思うからです。

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