人事パーソンの2つの価値観
15時フレックスで病院に行き、20時のミーティングぎりぎりになるかもと思っていたら、思いのほか病院がすいていたので、空いた時間でブログ書いてます。今日の中原先生のブログからです。
今、進めておられる「事業部人事の研究」の研究を通して、多くの人事パーソンにオンライン聞き取り調査をしていく中で、人事のなかに存在する、一見、相反する「2つの仕事の価値観」を感じたとの話です。2つの価値観を「価値観1」「価値観2」として次のように整理をされています。
【価値観1】
・人事とは「清い」ものである
・人事の仕事とは「公明・公正」でなければならない
・人事の仕事は、社員に「安心・安全」を提供しなければならない
・人事の仕事でいったん下した「解」は簡単に揺るがしてはいけない
・人事の仕事には「最適解」がある
・人事の仕事とは「失敗」してはいけない
・人事の仕事は「間違うこと」で信頼を失う
・人事の仕事は「リスク」を極限までゼロにすることである
【価値観2】
・人事とは「ビジネス」の一環である
・人事の仕事とは経営に寄与しなくてはならない
・人事の仕事は、成果を創出することである
・人事の仕事の「解」は常に動いている
・人事の仕事には「納得解」しかない
・人事の仕事とは、試行錯誤である
・人事の仕事は試行錯誤で信頼を勝ち取る
・人事の仕事は「リスク」をとっていくことである
さて、皆さんはどちらでしょうか。私は圧倒的に価値観2派です。価値観1の中でも『人事の仕事は、社員に「安心・安全」を提供しなければならない』は共感できますし、とても重要だと思います。でも、それを提供するためには、価値観2での日々の取り組みが絶対に必要なんだと思います。一人ひとりの社員の幸せを実現させるためにも、価値観2でないときついかなと思います。あと、価値観2だから、何年も飽きずに続けられる、そんな気がします。とにかく新しいことをやってみる、試行錯誤を続ける、朝令暮改はあってよし、正解など経営者も持っていない、だから人事のやりようは無限にあるので面白い、という感じかなと思います。ベースにあるのは、人事はあくまでも経営のサブシステムであり、しかも経営のサブシステムの中でも最も重要なサブシステムであるという自負です。人事はビジネスの一環であり、経営に寄与しなければ存在価値はありませんし、会社の成長もありませんし、結果として社員を幸せにすることもできません。ただ、それぞれの人事メンバーが持つのは、別に価値観1ても、価値観2でもいいんです。両方あって組織です。正解の価値観などもないわけですから。そして、何よりも大切なのは、人事パーソンとして働きながら、自分の価値観を創り上げていくことです。そして、相手の価値観も理解しながら、立ち振る舞えることです。他人の価値観を踏みにじらないこと、他人の価値観に振り回されて右往左往しないことです。
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