見出し画像

399 家事のように仕事をする。(稲田)2023/9/21

いろいろ困難があっても何だかんだ何とかしてしまう同僚のWebディレクターがいて、前々からすごいなあと思っていたのです。彼女がプロジェクトを止めた姿を見たことがない。色々あってもちゃんと終わらせる。この秘訣はなんだろうと考えるに「家事のように仕事をしているから」かも…と思いました。

語弊がありそうなので補足すると決して悪口ではないです。むしろ「家事のように仕事をする」は強みの一つだと思ってます。彼女がプロジェクトを決して止めず、色々あっても最終的にはちゃんとWebサイトを完成させる秘訣として。「ちゃんと完成させる/間に合わせる」は仕事において重要な能力です。

家事って「正解」とか「正しさ」とか「べき論」なんかでやってられないですよね。洗濯している間に部屋とお風呂を掃除して、洗濯物を干したらお米をセットして買い物に出かけて、子どものお迎えをして帰ったらすぐご飯の用意をして。夕飯という締め切りまでに幾つものタスクが同時進行であります。こんなときに「正解が分からないからできません」なんて言ってられないし、べき論なんて持ち出されたらブッ飛ばします。とにかく終わらせないといけないんだよ!って。立ち止まっている暇なんてないし、急な用事が入っても、買いたい食材がなくても何とかしなくてはいけない。(ムカつきますが)

使えるものは全部使うし、無理なものは無理と言う。そうやって何とか一日を回していく。そういう「マルチタスク × 実行力の集合体」が家事だと思っているのですが、同僚Webディレクターを考えるにもしかしたらそういうことかも…と思いました。「正解が分からないからできません」なんて言わないし。

「家事のように仕事ができる」は独立した特徴であり、優れた特性なのではと思うようになりました。もちろん人によって向き不向きがあります。問題を掘り下げるのが得意な人もいれば、家事のように仕事ができる人もいる。それぞれに長所短所があるだろうけれど、それでいいんですよね。協力しあえるし。

ベイジ枌谷さんの『正解病:症状と治療法』

この日報noteのきっかけはベイジ枌谷さんの『正解病:症状と治療法』を読んで、そういえば…と同僚ディレクターを思い出したからです。

正解病とは、正解があると思い込むことで仕事に支障をきたす、社会人によく見られる思考や行動の傾向です。正解があると心から思い込む無自覚型正解病と、物事に正解がないのは頭では分かってるが、正解があることが前提の行動をつい取ってしまう自覚型正解病があります。
※ここでいう「正解」とは、実際には「正解のように見えるもの」ですが、以下それを含めて「正解」と表現します。

正解病:症状と治療法

彼女はこの真逆なんですよね。

Connecting the dots と Done is better than perfect

正解病は生活習慣病と同じなので普段からの予防と注意が必要で。似た症状に『べき論症候群』もあります。仕事で必要なのは思考を止めてしまう「正解探し」ではなく、どうであれ何とかするという「完結力」です。学校のテストじゃないんだから。

正解探しではなく、その手前のまだカオスな点と点を結び付けて(Connecting the dots)自分で思考する能力や習慣の方がすごく大切だと思っています。

どうであれ何とかする完結力はザッカーバーグの「完璧を目指すよりまず終わらせろ。Done is better than perfect. 」と同じで。ジョブズの Connecting the dots とザッカーバーグの Done is better than perfect は仕事の基本姿勢として大切なんだろうなあと思っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?