プロジェクト進行の心構えをおさらいする(阿部)
育休が明け、Webサイト構築のディレクターとして、プロジェクトへのプレッシャーにまたまた向き合わなければいけなくなりました。
以前のように関われるか不安だったので、3年前に読んだ「予定通り進まないプロジェクトの進め方」の読後メモを見返しました。
当時、プロジェクト進行に悩んでいましたが、プロジェクトの想定外は当たり前で本質的には「やってみないとわからない」ものであると書かれていて心持ちが少し楽になったことを思い出しました。
重要なのは自身がプロジェクトに主体的に関わり、変化する状況を察知してプロジェクトが本質的に良い結果へと向かっているか「問い」を立て続けて、その問いを更新しながら進めていくこと。
そして、困難であることを承知しつつ、最低限のリスクを予見し、手を打ちながらプロジェクトをゴールへと導いていくこと。
気を引き締めて、新たな気持ちでプロジェクトに向き合っていこうと思います。
↓↓ 以下、書籍の転載やメモです ↓↓
「プロジェクト」とは「未知」との戦いの連続
「未知」を「既知」にしていく行為
想定外は当たり前
プロジェクトで仕事を請け負う人は、「もしかしたら、この人はリンゴではない何かを欲しているかもしれない」という想像力を働かせることも必要になる
「リンゴが欲しい」という人は、その人自身が「本当に欲しているもの」を認識すらしていないことも多い
その人の真の欲求が「空腹を満たしたい」であったとしたならば、もしかしたらチャーハンでこと足りるかもしれません。ビタミンCを補いたい、であればイチゴやみかんなどを盛り合わせると喜ばれるかもしれない
大事なのは「リンゴがほしい」というオーダーに対して、「なぜリンゴですか」「リンゴを使ってどうなりたいのか」という質問を返すこと
発している言葉が「要望、要求、要件、仕様、設計」のどこに該当するのかを整備する
依頼者の言葉を交通整理する
要望:プロジェクトを開始する根本となる動機
要求:要望をもとにして、正式に依頼される側とされる側の間で明示される情報
要件:要求を叶えるために、製造・実現する内容を明確にすること
「何が欲しいか」「どう作るか」の境界線。この定義の制度が低いと、着手した後の手戻り、影響範囲が甚大になる
仕様:製造するものに要求する形状、構造、寸法、制度、性能、試験方法等の規定
設計:仕上がりの形や構造を図面などによって具体的に表現すること
新規プロジェクトで戦わなければいけない「未知」とは「顧客の要求が明確に見えない」ということ
「未知」を「既知」に変換していく、その過程で前提条件は次々と変化する
当然、部分的な既知を見て、全体に影響を与える意思決定をしなければならない
当初考えていなかった遅延も発生する
しかし「遅れ」が問題ではない。「いかに遅れているか」「どのように遅れているか」「それはクリティカルなのか」を考えることが大切
いま直面している状況において「何が未知なのか」「それに対処するために、いかなる方策があり得るか」「本当に実現したいこととは何なのか」を問い続ける行為
定例会議の心構え
定例例会議の心構え定例会議
定例会議の間の時間をどう過ごすかが肝心
定例会のその場ではなく、会議を開催する前に、課題を洗い出し、解決策を講じ、解決のシナリオを立てよう、ということ
これがないと定例会は紛糾し、プロジェクトの進め方が論点になってしまう
プロジェクト工学における3つの法則
プロジェクトの成功とは、あらゆるプロジェクト活動が集結したあとに、事後的にのみ確認される
シンプルに言えば本質は「やってみないとわからない」もの
しかしポイントとなるのは、プロジェクトにおける「想定外」とは「あってしかるべきもの」と「あってはならないもの」の2軸で捉えること
プロジェクトが、初期条件によって縛られるのは有益ではない。やってみないとわからない世界だからこそ、やった上での結果から、次の目的地を更新することが可能であるし、そうすべき
問題解決のプロセス
1.目標、2.状態、3.手段
目標が「勝利条件」、手段が「施策」や「中間目的」、状態「施策の結果や事象」
施策選びのコツ
シンプルか?(関与者が無駄に多い、調整事が多いものは除外する)
緊急度が高いと思われるものは、重要度との兼ね合いから、取り組むべきかどうかを決める
現在のリソースで実行可能か
費用対効果が高いか
他の施策や中間目的との辻褄が合っているか。矛盾していないか
必要条件か?十分条件か?
進展性は高いか?(中間目的の状態をより良いものにすることができそうか)
タイミングは適切か
トレードオフは?(その施策によって実行できない施策があるなら、より取るべき施策を選択する)
What is not?(〜でなければ、どうなるか?)を問うてみる
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