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「パーパス」とウォーク資本主義 -岩林誠 -

概要


昨今「パーパス」が注目されている。2015 年のパリ協定、SDGs などの採択ののち、 米経済団体ビジネスラウンドテーブルや CEO がリードし、パーパスの重要性が提唱さ れた。長期的な目的や目標を意味するパーパスは、日本政府や経済団体も賛同する姿 勢を示し、半ばブームの様相を呈している。
一方でパーパスは、長期的な利益獲得を企図した資本家の新たな「見せかけ」の手 法であり、実際にはその約束は守られていないという批判もある。
また、パーパスは、元来経営者の長期的な「目的・目標」であり、労働者のための ものではない。パーパス(目的)は、未来の目指すところを示す一方で、労働者の自 由を制限し、選択肢を狭める可能性もある。また「目的」は、どのような手段も正当 化する恐れがあることを歴史が物語っている。
適切な検証なく無批判にパーパスを受け入れ、「見かけ」だけを繕うのではなく、 経営者、労働者ともその対応には熟慮が求められる。

執筆年:2023   著者:岩林誠  
キーワード:ブランディング、ブランド、パーパス、理念、ウォーク

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