状況に適切に対応することの重要性
適切な時に正しい判断をしないと難しい事態になるという話をします。
詩人が道路側の黒イチゴの木の下に座り、詩を書いていたところ、突然空が黒い雲に覆われました。雨が降り出すと嵐になり雷が鳴り響きました。木は嵐に耐えられず地面に倒れ、詩人の体に枝がのしかかりました。誰もが詩人を救い出すために枝を伐採することを決めました。
ところが、ひとりがこの木は公のもので、切る場合は政府の許可を得なければならないと言いました。彼らは政府に詩人を助けるために伐採を訴え、担当官に申請書を手渡したところ、この木は森林部管轄なのでそちらへ申請するよう言われます。改めて森林部に詩人救済のための伐採許可を申請します。ところが、この木は森林部のものではなく、市民団体の木だと言うのです。団体のリーダーに申請したところ、注意深くチェックしてから、これは我々が植えた木ではなく、政府管轄の木だから政府に申請するように言われるのです。再び政府に書類を提出、慎重に審査した結果、政府の木だったことが分かり、やっと許可を得ることができました。
しかし、余りにも遅すぎました。詩人は既に木の枝に押しつぶされ亡くなっていたのです。
この話はひとりの命に起きたことですが、状況から次のことを学びます。
1.嵐が始まるときに、詩人が座って詩を書いていたことは正しい判断ではありません。状況をよく考えないと危険に遭います。
2. 最初に政府に伐採許可申請をしたとき、彼らが人びとの訴えを注意深くチェックしていたら、このような誤りは起こらず、詩人も生きられました。だから、仕事をするには注意深く、何度もチェックしなければなりません。小さなミスが仕事全体を駄目にして、人の命まで奪うことになります。
3. 仕事で突然悪い状況になることも多いので、一時しのぎでも回避する知恵を発揮しなければなりません。さもないと急に起こる状況に対応できず、些細な悪い状況も深刻な状況に変化 することがあります。
4. 仕事には、集中して何回もチェック確認し、問題が起きたら自分の知能や人の助けで状況に対処することです。恒久的な解決をみつけるには時間を要すので、一時的でも状況に対処することは一つの方法です。
私たちは常に大小のミスに直面するので、いろいろチャレンジすることでミスを乗り越えます。チャレンジは仕事の「鍵」となります。
2021年10月30日
JBCEAバングラデシュ 副カントリーディレクター シャヒナ・カートゥン
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