鈴木其一<朝顔図屛風>
朝顔は、日本人にとっては馴染み深い花の一つだろう。小学生の時に、観察日記をつけた思い出がある人は少なくはあるまい。
朝顔と日本人の関わりは、1000年以上昔にまで遡ることができる。『源氏物語』にも、光源氏の従姉妹で、彼の正妻候補に挙げられながらも、毅然とした態度で彼を拒む朝顔斎院という女性が登場する。
毎年7月6~8日に開催される入谷の朝顔まつりも、夏の風物詩として名高い。
そして、朝顔を描いた美術作品としては、江戸琳派の絵師・鈴木其一の〈朝顔図屏風〉が挙げられる。
今回は、