日本花卉文化株式会社

日本花卉文化株式会社

マガジン

  • 諸種/四季

    投稿:弊社担当者 多種/植物、仕事先で撮影した花卉/風景

  • 京に映える

    撮影者:藤井亮太 X:https://twitter.com/Kyoto_Ryota_F Portfolio:http://kyotoryotaf.myportfolio.com/work

  • 20歳樹木オタクの、ひとり演習林

    • 23本

    執筆者 三浦夕昇 樹木がとにかく好きな20歳。 日本の樹木や、森のことを、写真と共にゆる〜く解説。森の中を散歩するような気持ちで、お気軽にお立ち寄りください。個性豊かな樹木達が、いつでも優しくおもてなしいたします。

  • 草木と生きた日本人

    • 16本

    執筆者:玉川可奈子/和歌(やまとうた)を嗜む歌人(うたびと)・作家 (画像:大宇陀 又兵衛桜)/月一連載

  • イラストで見る江戸の園芸

    • 12本

    ▪️約200年前、江戸のまち、花と草木のある暮らし。ささやかで華やかな世界をイラストで覗きます。毎月更新予定です。 ▪️執筆者:笹井さゆり/Sayuri Sasai 昔の暮らしや文化を調べるクリエイター。シリーズ「江戸時代のちいさな話」をSNSと『コミック乱ツインズ』(リイド社)にて連載中 ▼Twitter https://twitter.com/chiyochiyo_syr ▼Instagram https://www.instagram.com/chiyochiyo_syr

最近の記事

  • 固定された記事

樹木図鑑 その⑩ エゾマツ 森の奥に隠れる、優しき女神

苫小牧市街から、道央有数の景勝地・支笏湖に向かう国道276号は、通称支笏湖通りと呼ばれています。普通の人からすれば何の変哲もない国道なのですが、樹木ファンからすると結構楽しいドライブコース。この道は樽前山麓の広大な天然林を突っ切っているため、沿道で様々な樹種を観察できるのです。 苫小牧側から支笏湖通りを走ると、最初にミズナラ林を通過し、次に針葉樹の大木が林立する森に突入します。本州では、針葉樹林は環境が厳しい亜高山帯にしか成立しないため、針葉樹の”大木”となると滅多に出会え

    • 2024.07.06 風鈴仏桑花/細羽泰山木/水引/藪茗荷/槿、木槿

      風鈴仏桑花(フウリンブッソウゲ) 学名 :Hibiscus schizopetalus 科名 :アオイ科 属名 :ハイビスカス属 原産地:東アフリカ 和名の由来は、その見た目通り、花の形状が風鈴に似ているからというのが由来だと言われています。一般的に知られているハイビスカスが朝開花して夜には萎れてしまう一日花なのに対して、風鈴仏桑花は数日咲きます。 細葉泰山木(ホソバタイサンボク) 学名 :Magnolia grandiflora‘Exmouth' 科名 :モクレ

      • 伏見:葦(ヨシ)原

        伏見の宇治川河川敷に広がる葦原は、京都市伏見区向島に位置しています。この葦原は、全国的に少なくなった原野の環境を残す自然景観であり、淀川水系においては鵜殿や豊里と並び、原野の植物が集中して分布し、ノウルシ、ヒメナミキ、コバノカモメヅルなどの希少な植物が残存しており、河川敷の中央部は自然再生のための種子供給源として注目されています。 また、葦原は近畿で最大規模の「燕の塒」としても有名です。 葦刈りを含む「蘆の茅採取」は、2020年にユネスコの無形文化遺産に登録され、次世代に継

        • 2024.07.06 大浜桔梗/女郎花/下り花/月見草/唐藤空木/棗

          大浜桔梗(オオハマギキョウ) 学名 :Lobelia boninensis Koidz. 科名 :キキョウ科 属名 :ミゾカクシ属 原産地:小笠原諸島 小笠原諸島の東島、母島とその属島に自生するキキョウ科の固有植物です。他の植物が生えないような海岸近くの崖や日当たりの良い草地に自生しています。茎の上部に細長い披針形の葉が何枚も輪生状に集まります。この姿から、自生地では千枚葉(センマイバ)と呼ばれています。 女郎花(オミナエシ) 学名 :Patrinia scab

        • 固定された記事

        樹木図鑑 その⑩ エゾマツ 森の奥に隠れる、優しき女神

        マガジン

        • 諸種/四季
          91本
        • 京に映える
          27本
        • 20歳樹木オタクの、ひとり演習林
          23本
        • 草木と生きた日本人
          16本
        • 描かれた日本の植物
          3本
        • イラストで見る江戸の園芸
          12本

        記事

          大岩山:蠅毒草/露草/乞食苺/常盤露草/紫片喰/蕺草

          大岩山は、京都市伏見区と山科区の南西部にまたがる低山で、東山連峰の南端に位置しています。標高は182メートルで、丹波層群と呼ばれる中生代の海底に堆積した砂岩、頁岩、チャートから成り立っています。 山裾は丘陵で、基本的に竹林に覆われていて、自然と歴史探訪のコースとなる京都・東山トレイルにも加えられています。

          大岩山:蠅毒草/露草/乞食苺/常盤露草/紫片喰/蕺草

          +28

          2024.07.06 神代植物公園

          2024.07.06 神代植物公園

          +27

          三宅八幡宮:半夏生

          三宅八幡宮は、京都市左京区上高野三宅町にある神社で、旧社格は村社です。 この神社は子供の守り神として知られており、かんの虫封じ、夜泣き、安産、学業成就のほか、虫退治の神として害虫駆除にも効果があるとされています。別名「虫八幡」とも呼ばれ、近年かんの虫退治の信仰の広がりを物語る大量の大絵馬が見つかり、民俗文化の貴重な資料として重要有形民俗文化財に指定されています。 境内には鳩が多く、本殿の南側の入口には神の使いとして狛鳩が置かれていることでも知られています。

          三宅八幡宮:半夏生

          2024.07.03 房藤空木/蒲、香蒲/石鹸草/宮城野萩/ミズカンナ/黄金花

          房藤空木(フサフジウツギ) 学名 :Buddleja davidii 科名 :ゴマノハグサ科 属名 :フジウツギ属 原産地:中国原産説、日本自生説がある 日本で見られるフジウツギ属のなかではもっとも大形で、高さ3mに達することもあります。 蒲、香蒲(ガマ) 学名 :Typha latifolia L. 科名 :ガマ科 属名 :ガマ属 原産地:北半球の温帯から熱帯の温暖な地域、オーストラリア 若葉を食用、花粉を傷薬、葉や茎はむしろや簾の材料として使われてきました。

          2024.07.03 房藤空木/蒲、香蒲/石鹸草/宮城野萩/ミズカンナ/黄金花

          三室戸寺:紫陽花

          三室戸寺は、京都府宇治市にある本山修験宗の別格本山。 山号は明星山で、本尊は千手観世音菩薩です。 この寺は西国三十三所の第10番札所でもあります。 創建伝承によれば、宝亀年間(770年 - 781年)に光仁天皇の勅願により行表が開山し、当初は「御室戸寺」と称されていました。その後、桓武天皇が寺を中興し、寺名を「三室戸寺」に改めました。 境内には江戸時代再建の本堂や阿弥陀三尊坐像(平安時代)を安置する阿弥陀堂、三重塔などがあり、特に紫陽花で有名な「花の寺」としても知られていま

          2024.06.29 古代蓮の里

          1971年、埼玉県行田市で行われた焼却場建設工事の掘削作業で偶然に古代蓮の種子が掘り出され、学術調査により、約1400年から3000年前の蓮であることが確認されました。 この古代蓮は原始的な形態を持ち、地中深く眠っていた多くの蓮の実が出土し、自然発芽して一斉に開花したことは極めて珍しいと言われています。 開花時期の6月中旬~8月上旬に古代蓮約10万株、世界中の蓮41種類約2万株が咲き誇ります。

          2024.06.29 古代蓮の里

          草木と生きた日本人 百合

          一、序  たまに貫く あふちを家に 植ゑたらば 山ほととぎす 離 れず来むかも (『万葉集』巻十七・三九一〇)  (ほととぎすがたまとして緒に通すせんだんの花を家に植ゑたのならば、山ほととぎすが絶えず来るでせうか)  大伴家持の弟である書持の歌です。  前回、栴檀の花、つまりあふちの花について紹介しました。その白く美しい花を、この季節に見た方もをられるのではないでせうか。私も、多摩の某所で栴檀の花を眺め、いにしへ人の感性や歌を思ひ起こしました。  いよいよ暑くなり、夏を

          草木と生きた日本人 百合

          鈴木其一<朝顔図屛風>

          朝顔は、日本人にとっては馴染み深い花の一つだろう。小学生の時に、観察日記をつけた思い出がある人は少なくはあるまい。 朝顔と日本人の関わりは、1000年以上昔にまで遡ることができる。『源氏物語』にも、光源氏の従姉妹で、彼の正妻候補に挙げられながらも、毅然とした態度で彼を拒む朝顔斎院という女性が登場する。 毎年7月6~8日に開催される入谷の朝顔まつりも、夏の風物詩として名高い。 そして、朝顔を描いた美術作品としては、江戸琳派の絵師・鈴木其一の〈朝顔図屏風〉が挙げられる。 今回は、

          鈴木其一<朝顔図屛風>

          番外編 休日は足を伸ばして

          ちいさな草花を育て愛でる園芸の世界から少しはみ出して…今回はスケールの大きな「庭園」のお話です。 江戸の町の大きな特徴として、庭園、つまり人の手で作られた“自然風景”があちこちにあることが挙げられます。100万人規模の一大都市でありながら、歩いていると「あれ、意外と緑が多いな」と感じる町ということです。「庭園都市」と評されることもあるくらい、江戸の町には庭園が多かったのです。 なぜ、それほど庭園が多かったのか。はじまりは大名たち。当時、江戸には「参勤交代」というシステムの

          番外編 休日は足を伸ばして

          2024.06.15 河骨/伊吹虎の尾/浜防風/吸い葛・吸葛・忍冬

          河骨(コウホネ) 学名 :Nuphar japonica DC. 科名 :スイレン科 属名 :コウホネ属 原産地:日本 北海道から九州の浅い池や沼に生育。 「河骨」の名前の由来は、底泥中を這う白い地下茎が骨のように見えるためとされることが多いですが、異説もあります。 伊吹虎の尾(イブキトラノオ) 学名 :Bistorta officinalis Delarbre subsp. 科名 :タデ科 属名 :イブキトラノオ属 原産地:日本 北海道から九州の山地帯から高山

          2024.06.15 河骨/伊吹虎の尾/浜防風/吸い葛・吸葛・忍冬

          2024.06.15 合歓の木/山桃/海紅豆/阿亀笹/黒種草/鹿の子草/花菅/浅沙・阿佐佐

          合歓の木(ネムノキ) 学名 :Albizia julibrissin Durazz. 科名 :ネムノキ科 属名 :ネムノキ属 原産地:イラン、アフガニスタン、中国南部、朝鮮半島、日本 陽樹で荒れ地に最初に侵入する先駆植物の一種。芽吹くのは遅いが、成長は他の木と比較すると迅速です。和名は、「眠る木」を意味し、夜になると葉が合わさって閉じて眠るように見えることに由来します。 山桃(ヤマモモ) 学名 :Morella rubra Lour. 科名 :ヤマモモ科 属名 

          2024.06.15 合歓の木/山桃/海紅豆/阿亀笹/黒種草/鹿の子草/花菅/浅沙・阿佐佐

          松尾大社:金宝樹

          松尾大社は、京都市西京区嵐山宮町にある神社で、太古の磐座(いわくら)信仰を起源とする京都最古の神社の一つです。 由来と歴史: 松尾大社は、平安時代には皇城鎮護の神として崇敬され、室町時代末期頃からは「酒造第一祖神」として信仰されています。 渡来氏族である秦氏が創建に関わった神社で、京都洛西の総氏神とされています。 境内と特徴: 松尾大社は、四条通りの西端に鎮座しており、地元の人々には「松尾さん」と親しみを持って呼ばれています。 醸造の神様としても有名であり、酒造り