日本花卉文化株式会社

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  • 花卉/園芸文化

    日本の花卉/園芸文化/古典園芸植物/本草学の書物/植物が描かれた美術品・絵画・陶芸の紹介/古写真でみる花卉・園芸/などについて

  • 四季

    仕事先で撮影した花卉や風景/投稿:弊社担当者

  • イラストで見る江戸の園芸

    • 6本

    ▪️約200年前、江戸のまち、花と草木のある暮らし。ささやかで華やかな世界をイラストで覗きます。毎月更新・全8回(予定)です。 ▪️執筆者:笹井さゆり/Sayuri Sasai 昔の暮らしや文化を調べるクリエイター。シリーズ「江戸時代のちいさな話」をSNSと『コミック乱ツインズ』(リイド社)にて連載中 ▼Twitter https://twitter.com/chiyochiyo_syr ▼Instagram https://www.instagram.com/chiyochiyo_syr

  • アート×ボタニカル【芸術としての植物】

    • 5本

    埼玉在住の30代女性。 ランサーズの認定ランサー。 趣味と実益を兼ねた文筆業を楽しんでいる人。 少しだけディレクターも担当。得意分野は健康食品・美術など。 ツイッター⇒https://twitter.com/megunon3 ブログ⇒https://megunonblog.com/

  • 20歳樹木オタクの、ひとり演習林

    • 10本

    執筆者 三浦夕昇 樹木がとにかく好きな20歳。 日本の樹木や、森のことを、写真と共にゆる〜く解説。森の中を散歩するような気持ちで、お気軽にお立ち寄りください。個性豊かな樹木達が、いつでも優しくおもてなしいたします。

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花卉文化のご紹介                 

(2023.04.07加筆) 日本の四季は春夏秋冬が明確に分かれており、人々は季節の移り変わりに敏感で、自然に対する感性も鋭いと言われています。 また、古来より自然を題材にした書物、あるいは自然の美しさを題材にした絵画などの美術品が多く制作されています。 江戸時代には、浮世絵に花を愛でたり植木や鉢物などを育てている様子が描かれ、花見や園芸の文化が一般に浸透していたことがうかがえます。 幕末に日本を訪れたエディンバラ王立植物園の植物学者ロバート・フォーチュンは以下のような言葉

    • 百合圖譜 一~二

      著者の行方水谿(なめかたすいけい)は江戸の城北に住んでいた本草家です。生没年未詳。号は他に清渓・採珍堂。 主な著作は、『採珍堂日摘』(安政3年/1856年刊)、『品物類聚』(安政5年/1858年刊)、『福寿草譜』、『桜草百品図』などの著作があります。 百合圖譜は明治29年(1896年)に刊行されました。 出版者の田島耕は詳細不明です。 ※下記は「百合圖譜 一~二」の一部抜粋です。 百合圖譜 一 百合圖譜 二

      • +11

        For remembrance : sixty views of sights and scenes in unique Japan

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          2023.06.06 染谷菖蒲園

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          花菖蒲図譜 四

          三好 学(1862~1939)が、大正11年(1922)に著した全4巻の4巻。三好学は、日本の植物学の基礎を築いた人物の一人です。天然記念物の概念を日本に広めた先駆者であり、希少植物の保存活動に尽力されました。 出版元は、芸艸堂(うんそうどう)で、設立が明治24年(1891)、京都に本社を置く出版社会社です。主に染色図案や図案画譜の老舗として知られ、日本で唯一の手摺木版による和装本を専門に刊行する出版社です。

          第6回 植木を育てる人、売る人

          植木や草花を愛でる園芸文化が庶民まで広く浸透するようになると、そうした人々を対象にした仕事も増えていきます。今回はその一部のご紹介です。 一口に植木屋といっても、「地植え」を中心に扱う人、「鉢植え」を中心に扱う人、特定の品種だけを栽培する人、新たな品種を開発する人など多岐にわたりました。 規模の大きな植木屋になると、広大な敷地内でさまざまな植木や草花を育てていたようです。お客さんはその植木屋の敷地へ自由に入り、見物をすることができました(気に入ったものがあれば購入もできます

          東京自慢十二ヶ月

          本作は、制作された当時(明治13年)四季折々の東京の景色と人気の芸妓を併せたもので、背景に当時の暮らしぶりも細かく描いてあります。 各月に応じた名所が選ばれていて、それぞれの地域に対応する女性が、新橋の芸者3名、柳橋の芸者が2名、日本橋の芸者が2名、大坂町(現日本橋人形町)の芸者が1名、吉原の花魁と芸者が各1名、品川の遊女1名、根津の遊女1名、というように選ばれて、名所風俗を彩っています。 描いた大蘇芳年は、月岡芳年(天保10年/1839年~明治25年/1892年)最後の

          誹諧名知折

          江戸時代中期以降、庶民文芸として誹句作りが流行しました。 本書の編者は俳人の一陽井素外(谷 素外、1733-1823)。画は浮世絵師の北尾紅翠斉(1739-1820)。安永十年(1781)、江戸日本橋の版元・須原市兵衛の版です。 内容は植物129種、動物34種を描き漢字名・和名を記し、色彩・形状について短い注を添えています。図とは別の頁に各品を詠み込んだ例句を各一句ずつ集めています。

          朝顔三十六花撰

          嘉永7年(1854)に刊行された朝顔図譜です。 朝顔の原産地は、いくつか説があります。 ・ヒマラヤかネパールから中国にかけての地域 ・熱帯アジア ・熱帯アメリカ大陸 いずれかの地域から中国を経由(遣唐使、奈良時代末期か平安時代)して日本に伝来しました。 世界的に見ても、これほど形態が多種多様に変化した園芸植物は他になく、ほとんどの変異は江戸時代に生まれたものです。

          【葛飾北斎】理想の絵を追い求め続けた絵師

          葛飾北斎は日本を代表する絵師の1人です。 ゴッホやロートレックなど西洋の画家たちにも影響を与え、ジャポニズムのきっかけを作りました。 北斎に関する逸話は多く、生涯に93回も引っ越した・画号を30回も変えたなどのエピソードがあります。 北斎は売れっ子の絵師だったものの、描くこと以外には無頓着だったため裕福から程遠い暮らしをしていました。 同居していた娘の応為(お栄)も父と同じ性分で、親子そろってゴミの中で生活していたそうです。 この記事では、北斎の生き様や作品について解説します

          樹木図鑑 その④ カシワ 〜日本の食糧庫を守る、愛想の良い格闘家〜

          ここは北海道の日高地方。サラブレッドの一大産地として名高い地域です。周囲の平原に広がっているのは、とうきび畑と牧草地。アメリカ映画のワンシーンに出てきそうな、広々とした景色……。日高特有の冷たい海風が、時折自分とすれ違い、涼気を置いていってくれます。それゆえ、真夏でも気温は20度前後。 遠近感が狂うほどの、広大な牧草の海。その沖合には、長大な”緑色の帯”が横たわっています。こっから見ると島のように見える…。「防風林」です。 日高に吹き付ける冷たい海風は、歩きながら感じる分に

          2023.05.24 甘茶/伊吹虎の尾/柿木/苦参(眩草)/五倍子の葉泡吹

          甘茶(アマチャ) 学名 :Hydrangea macrophylla var. thunbergii 科名 :ユキノシタ科 属名 :アジサイ属 原産地:日本 分類学的には山紫陽花の一変種が甘茶であるが、一般には、山紫陽花の他の変種も含んで甘味の強い系統が甘茶と称して栽培されています。古くからお茶として親しまれています。 伊吹虎の尾(イブキトラノオ) 学名 :Bistorta officinalis subsp. japonica 科名 :タデ科 属名 :イブキトラノオ

          変わり花・実・葉④

          2023年5月24日、小石川植物園で出会った変わり花・実・葉。 地湧金蓮(チユウキンレン) 学名 :Musella lasiocarpa 科名 :バショウ科 属名 :ムセラ属 原産地:中国 金色の苞葉(蕾を包むように葉が変形した部分)が蓮花のように見えます。苞の付け根にある多数の小さな筒状器官が花です。バナナや、芭蕉と同科ですが、果実は食べられません。中国では花が止血薬として用いられます。花名の一部に蓮と付きますが、蓮とは関係がありません。 小石川植物園のInstag

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          202305.24 小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)

          2023.05.22 下野/未央柳/夏椿/葵/山紫陽花

          下野(シモツケ) 学名 :Spiraea japonica 科名 :バラ科 属名 :シモツケ属 原産地:日本、中国、朝鮮半島など シモツケ属は、北半球を中心に約120種が分布しており、本種の他に雪柳(ユキヤナギ)、小手毬(コデマリ)などが観賞用として世界中で広く栽培されています。 未央柳(ビョウヤナギ) 学名 :Hypericum chinense 科名 :オトギリソウ科 属名 :オトギリソウ属 原産地:中国 別名 :美容柳(ビヨウヤナギ)、美女柳(ビジョヤナギ)

          草木花実写真図譜 2巻 三~四

          川原 慶賀(天明6年 - 万延元年以降(不明)/1786年~1860年以降(不明)) 江戸時代後期、長崎で活動した画家。出島出入絵師として風俗画、肖像画に加え生物の詳細な写生図を描いていました。文化8年(1811年)頃、当時の長崎で絵師の第一人者として活躍していた石崎融思に師事し、頭角を現します。 文政6年(1823年)にシーボルトが商館付医師として来日しました。 慶賀は日本の動植物等を蒐集し始めたシーボルトの注文に応じ、『日本』という本の挿絵のために精細な動植物の写生図を描