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アジア都市訪問記:ベトナム・ダナン編

アジア消費者マーケターのNobuです。

ベトナムのLCC大手ベトジェットが昨年から羽田-ダナン線を飛ばし始めたので、ベトナム第3の都市ダナンに行ってきました。

ダナンは元々ベトナム航空やジェットスターが飛ばしているのですが、ベトナムのベトジェットは東京路線(しかも羽田枠!)を獲得したのが驚きでした。

2日という短い期間でしたが、ダナンに滞在していましたので、その所感を備忘録的にまとめます。

ダナンとは

ダナンとはベトナム第3の都市(日本でいう名古屋的な位置付けでしょうか)で、南北に長いベトナムの中部に位置しています。Google先生によれば昨年時点での人口は123万人でさいたま市や広島市と同程度の人口。

日本人が知るダナンとはビーチでしょう。
ダナンの東側にはミーケービーチなど透明度の高いビーチがあり、アジア人観光客だけでなく多数の欧米人観光客も目にしました。

ダナンのポテンシャル

ジェトロによれば、2016年時点でダナンの一人当たりGDPは3,059USDと推計され、耐久消費財やモータリゼーションが進むと言われている3,000USDを突破しています。

実際に街中を歩いてみて貧しさという感覚はありませんでした。
ここら辺は感覚的なものなので言語化が難しいですが「すごい豊かではないけども、必要最低限のものは揃っていて、物質的にはとりあえず満たされている」感覚を強く覚えました。

以下は、消費者マーケターの私が都市を分析する時に着目しているフレームワークを元に詳細をお伝えしていきます。

①モータリゼーション

ダナンは3年前にモータリゼーションの3,000ドルの壁を突破していますが、庶民の移動手段はバイクが主流です。市内の中心部ではバイク8:自動車2くらいの割合でした。

推察するに「自動車はまだまだ富裕層の乗り物であり」一般市民には高嶺の花であると感じました。

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②不動産

不動産を見れば都市の景況感やポテンシャルを推し量ることができます。

ダナンの市街地を歩いてみましたが、まだまだ高層ビルは他の都市に比べて少ないものの、ビーチ沿い周辺は数えるだけで6,7件ほどビルの建設が行われていました。恐らくホテルの建設かと思われます。

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③人々の持ち物

人々が普段持ち歩いているものの中で最も高額なモノの一つは「スマホ」です。そして、アジアの都市の場合スマホなしでは生きていけませんので、必然とお金がある人ほどスマホにお金を投じる傾向にあります。

なので、人々がどのスマホを使っているかは具に観察しています。

ざっと観察してみた感じ、GalaxyのエントリーモデルやiPhoneの古い機種(恐らくiPhone 6/7)を使っている人が目立ちました。一方でiPhoneやAndroidのハイエンドモデルを使っている人はほとんど見つかりませんでした。

この点、ハノイやホーチミンはダナン以上にiPhone率が高い印象なので、持ち物の観点からは、まだまだ所得が追いついていないのかなという感覚を持ちました。

ベトナム国産車

知っている人はそこまで多くないかもしれませんが、実はベトナムにも国産車というものが存在しています、それがVin Fastというブランド。

Vin Fastはベトナム最大級のコングロマリットであるVinグループが最近立ち上げた自動車ブランドであり、当初は高級SUVと大衆小型車の2モデルを市場に投入する模様です。

無論、全て自社技術で製造するわけではなく、欧州の自動車関連サプライヤーと協力のもと自動車を製造しています。

販売網に関してもシボレーのベトナム事業を買収して販売チャネルを引き継いでおり、Vinグループの知名度と欧州レベルのクオリティを提げて市場に殴り込みをかけようとしています。

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実際に訪問してみて

ダナンという街は「観光」と「IT」という強みがあり、ハノイやホーチミン のような派手さはないものの、今後も着実に成長を続けるのではないかと感じました。

一方で、消費市場という文脈においては、他のアジアの大都市に比べて一段二段劣る印象を受けました。

ハノイやホーチミンで購入されているハイエンド商品も、ダナンの人からすればまだ手が届きにくいのではないかと。


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