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週刊アジア日記 創刊号 ユニクロアジア事業/アジアの平均給与/中国四川料理

アジア消費者マーケターのNobuです。

この度、新コーナーとして週次でアジアの今をお伝えする「週刊アジア日記」にトライしてみることにしました。

アジア関連のニュースは日本語でも沢山出ていると思います。

ただ、独自の視点から考察された面白い記事をあまり見つけることが出来なかったので「ならば自分でやろう」という企画です。

アジア消費者ニュース

アジア消費者ニュースにおいては、毎週注目すべきニュースを選んで、アジア消費者マーケターである私独自の視点から解説していきます。

ユニクロ ベトナム・ハノイに2号店を出店
https://diamond-rm.net/overseas/47325/

ユニクロが、生産国の1つであるベトナムで攻勢を強めています。

実は海外ユニクロ事業の売上は国内よりも多く、当該海外事業の売上は1兆円を超えています。

そのうち、中華圏の売上が約半分の5,025億円で、ユニクロからすれば中華圏はドル箱市場となっています。

しかしながら、昨今の新型肺炎によって中国でも160店舗のユニクロが営業休止に追い込まれるなど徐々に影響が大きくなっています。

海外ユニクロ事業の本丸である中国事業がコケたらそれはファーストリテイリングにとって痛いはず。

そこで、海外ユニクロ事業は今までの中華圏一辺倒から国の分散を始めることになるでしょう。

一方、ベトナムはユニクロの一大生産拠点であったにもかかわらず、これまで出店がされてきませんでした。

ようやく昨年にホーチミン1号店がオープンしたのですが、個人的にはもっと早くオープンしてもよかったと感じています。

同じ程度の所得のインドネシア・ジャカルタでは数年前からユニクロが進出して、結構な客足だった記憶があるので、ベトナムにおいてもUpper層を中心として受け入れられそうな予感がしています。

Q&Aコーナー

Q&Aコーナーでは主に周りの友人や読者から寄せられた、アジアビジネスに関する質問について随時回答していこうと思っています。

ということで記念すべき第1回の質問です。

アジア各国の平均給与について教えてください。

という質問をいただきました。

■Nobuの回答

国レベルで平均給与を見ていくと実態を見誤る恐れが高いです。

日本という国を例にあげましょう。
都道府県年収ランキングによれば、最も所得が高い都道府県は東京都で622万円、最も低いのは宮崎県で365万円です。

格差が少ないと言われている日本においても、1位と最下位で約2倍も所得差があるわけです。

なので、単純に国民総数でならした給与額だと消費者の購買力を過小評価してしまうことになります。

特に日本企業が商圏とするのは基本的に大都市でしょうから、そういったシティーボーイ/ガール達の所得水準を見ていかねばなりません。

ということで、アジア諸国の平均給与を確認する場合は、都市毎の所得水準をチェックされることをオススメします。

具体的な都市別の可処分所得(Salary after tax)についてですが、こちらのランキングによれば以下となります。

1位 🇸🇬シンガポール:$3,304
2位 🇯🇵東京:$2,978
6位 🇭🇰香港:$2,660
9位 🇯🇵大阪:$2,342
11位 🇰🇷ソウル:$2,278
20位 🇹🇼台北:$1,456
22位 🇨🇳北京:$1,256
23位 🇨🇳上海:$1,239
26位 🇨🇳深圳:$1,188
35位 🇨🇷バンコク:$715
37位 🇮🇳バンガロール:$621
45位 🇮🇳デリー:$534
53位 🇲🇨ジャカルタ:$470
64位 🇻🇳ホーチミン:$396
65位 🇻🇳ハノイ:$387
73位 🇲🇳ウランバートル:$364
79位 🇵🇭セブ:$352
80位 🇧🇩ダッカ:$351
91位 🇰🇭プノンペン:$251

貯金をしないと仮定すると、バンコクの人は毎月使えるお金が8万円ほどあることになります。

月8万円あれば、日本だと大学生のバイト代位あるので、普通に日本製の化粧品を買うこともできます。

また、月8万円あれば、片道1万円強のエアアジアXに乗って数ヶ月に一度くらい日本に来ることは十分に可能です。

一方でベトナムのハノイはどうでしょう。日本円にして月42,000円ほど使えるお金があります。

例えば、資生堂の化粧品を買うには少しハードルが高いですが、韓国製コスメくらいなら日常ユーズとして十分手が届きそうです。

旅行に関しては、ベトナム人のSNSをチェックしているとバンコクへの旅行写真が結構多いです。

調べてみると、ハノイからバンコクへの航空券は片道5,6千円程度。これだったら月収4,5万円程度でもタイ旅行は行けますね。

こんな感じで都市別に可処分所得を見ていくことで、目の前にいるアジア消費者の購買力を推し量ることができます。

地方の消費者の所得はどうか?

アジアの地方都市から来た消費者の所得はどうでしょうか。

データで語ることは難しいのですが、上述した東京と宮崎の所得格差の関係から、最も高所得な都市の所得を2から3で割ると良さげな数字が出てきます。

例えば、ベトナムのケースで言うと、ハノイの所得は42,000円でしたよね。

そのため、ベトナムの地方都市の所得は大体15,000-20,000円前後と推計できます。これはリサーチをしてきた私の肌感とも概ね一致しています。

世帯所得で見た方が良い場合も多い

個人所得ではなくて世帯所得で考えた方が良いケースも多いです。

住宅や車は家族一人が使うものではなく、世帯全員で使うものですから、世帯所得で考える必要があります。

日本と違ってアジアの場合は結婚・出産しても女性が働くことが一般的なので、世帯で見たときにダブルインカムが当たり前だったりします。

ダブルインカムだと上述の可処分所得が単純に2倍になるので、予想以上にお金をもっているということになります。

もっと言うと、高額商品の類は家族の収入だけではなく、親族からお金を工面して購入することも多いので、"世帯所得"ではなく"親族所得"で見ていかなければならないかもしれません。

まとめると、飲料など個人で消費するものに関しては個人所得が有益な情報となりますが、グループで消費するものは世帯所得をベースとして考えると良いと思います。

至高のアジアグルメ

グルメコーナーでは、アジア各国の料理を紹介するとともに、個人的オススメレストランを紹介していきます。

無論、私が実際に足を運んで実際に体感したレストランだけ紹介しますので、その点はご安心ください。

記念すべき第1号は中国料理を紹介します。
中国料理と言っても広大な土地である故、多種多様な料理が存在します。その中でも最も私が好きなのが四川料理です。

四川料理とは中国内陸部の四川省発祥の料理で、唐辛子を多用した非常に辛い料理が特徴です。

都内の本格中国料理が集まる場所は池袋ですが、在日中国人から評判が高いのが新橋です。

沸騰漁府
東京都港区新橋3-2-1 鴨田ビル
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13130052/

ここのお店は本格四川料理店として、中国人も美味しいと言うレストランです。私の好物は「激辛麻婆豆腐」と「魚の激辛沸騰旨煮」。

ご飯と青島ビールが進みます。辛いの大丈夫だという方にオススメです。

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