ブルージャイアント



https://www.amazon.co.jp/BLUE-GIANT-ビッグコミックススペシャル-石塚-真一/dp/4091856780

音楽を題材にした漫画はいくつかあるけれど、この漫画ほど感動したものはない。大人になってから漫画で泣いたのは「BLUE GIANT」が初めてです

ジャズってこんなに熱い音楽だったのか、こんなにエネルギッシュな音楽だったのか


本当に音が聴こえてきそうな迫力。仙台に住む18歳の少年がサックスでジャズミュージシャンを目指すストーリーなんですけど、設定や描写がリアルで地に足が着いています

工事現場でバイトする姿とか、ひたすら土手で練習する姿とか。家族の支えとか

今はジャズが売れない時代と言われている。時代が求めていないって言ってしまえばそれまでだけど。でも、ジャズに人が集まらない理由はジャズミュージシャンにも責任があるとぼくは思っています

ギタリストの僕が聴いてもジャズギターってつまらない 苦笑。ジャンゴとかモンゴメリーみたいに凄い人もいるけど。あと、これは全体に言えることだけど技巧に走りすぎ、譜面とにらめっこしすぎ、エンターテイメント性が低すぎる、ファッションがダサい、だから演奏に魂が感じられない

ジャズミュージシャンに「魂」なんて言ったら「はあ?」と鼻で笑われてしまうだろうけど、実際にお金を払うお客さんは熱い演奏が見たいんですよ。感動したいんですよね

ジャズマニアも頑固な人が多いし 苦笑。こんなんじゃ若い新参者が入らない。どんな業界でも新参者が入らないと廃れていくしかない。もしかしたら50年後の日本にはジャズなんて消えてるかもしれないですよ

ぼくも「ジャズが好きです」というと「シブいね」って言われるんですよ。わかります?笑。「熱い」でも「かっこいい」でもなく「シブい」、それが世間のジャズに対する評価なんです

ジャズやってる人達こそ「BLUE GIANT」を読んで主人公の大みたいに、もっと情熱的で泥くさくなってほしい。ジャズはテクニック的に上手い人達はたくさんいるんだけど、イマイチ本気が伝わってこない。このままだと本当に地下アイドルみたいなマニアしか聴かない音楽になってしまうと思う

「BLUE GIANT」は冗談抜きでマンガ史に残る傑作です。すでに300万部を突破しているとか。現在も海外編で物語は続いています。新刊が待ち遠しい♪

サポートして頂けると今後の創作活動の意欲になります。