多様性そのものに価値はない(3)
多様性は、多文化共生の文脈では、好ましくない場合もあります。「多様性の時代なんだから、どんな違いも寛容に受け入れるべきだ」なんてボンヤリ考えず、「多様性を尊重する」と言うとき、本当は何を尊重するべきなのかを認識しておく必要があります。
企業のプロジェクト・チームは、多様な視点や考え方、経歴をもつメンバーがいると良い成果につながる可能性が高いといった研究結果があります。けれど―現実味に欠ける例ですが、議論のため―メンバーが言語的に多様で、それぞれ違う言語しか話せず、共通語がな