見出し画像

空気が読めない

ぼくには積極性がない。と言っても、自分がやりたいと思ったことで、自分一人で出来ることは、結構後先考えずにやってしまう。上手く行くこともあれば、失敗して後悔することもある。どちらかというと、後悔することの方が多い。

団体行動やチームプレイというものがとても苦手で、集団の中では、出来るだけ目立たないよう、自己主張しないようにしてきた。そうするようになった原因が学生時代にあった。
中学2年の夏休みに行われる2泊3日の「野外学習」について一悶着があった。ぼくは、夏休みの期間中に強制的に参加させられる「野外学習」への反対を訴えた。若気の至りでイキがっていたこともあり、担任教師と激しい言い争いになり、教室を出て行こうとしたぼくを廊下で捕まえた担任教師は、平手を振り上げぼくの顔面を引っ叩こうとした。そこでぼくはすかさずその手を振り払うと、担任教師へカウンターパンチをお見舞いした。当然、担任教師は本気で怒り、柔道経験者だと以前から言っていた通り、見事な背負い投げでぼくの一本負け。クラスメイトが止めるのも聞かず、ぼくはそのまま家へ帰ってしまった。
まあ案の定、学校では問題となり、その後すぐに、担任教師と学年主任が家庭訪問にやってきた。そしてぼくは渋々「野外学習」へ参加することに同意した。

単なるわがままだと今では思えるが、当時はそんなふうには考える事ができず、周りの空気が読めず、ひとり突っ走ってしまうことが度々あった。
度々あったというのは、高校1年の時にも同じようなわがままを言って、学校と一悶着があったのだ。
そこで、ようやく懲りて、なるべく目立たないように過ごすようになった。

ただ、団体行動が苦手なことは変わりなく、学校生活でも社会人になっても、出来るだけ単独行動を取るようにしていた。どうしても団体で行動しなくてはならない時には、なんとなくやり過ごす術を身につけ、周囲から浮かないよう目立たないよう大人しくするようにしていた。

今でもたまに気分がハイになっている時には、余計な一言を言ってしまう事がある。出来るだけ余計なことを言わないように気をつけているのだが、ポロッと言った言葉が原因で、関係を悪くしてしまう。悪気はないのだが、相手にとっては言われたくないことを言われたと捉えられても仕方がない。そうして、数少ない繋がりがまた一つ切れてしまうのだった。

また、相手の本意を汲み取ることが、致命的に苦手。「社交辞令」というものが、ぼくには通用しないのだ。相手が話しの流れで、社交辞令として言った言葉をそのまま受け取ってしまい本気になってしまうので、相手としては「あれっ?本気にしちゃった?」的な戸惑いを隠しきれずにいるのだろうが、こちらは言葉通りに受け取ってしまうので、完全に気持ちのすれ違いが起こってしまう。当然相手の方は気まずくなって、関係もフェイドアウトしていってしまう。

そんな事だから、話しをする時には考え過ぎてしまって、言いたい事が言えずに会話が続かない事がしばしばある。空気が読めないという自覚もあるので、かえって話しの内容や言葉を慎重に汲み取り選ぼうとして一回一回考え過ぎてしまい、会話のリズムを崩してしまって気まずくなってしまう。そんな事が一度あれば、次からは相手も話しかけるのをためらうだろうし、こちらからも尚更話し掛け辛くなってしまい、だんだん疎遠になってしまう。

一人で過ごす事が好きなことには変わりないけれど、かと言って、人付き合いが嫌いなわけではないし、色んな人と話をしたいとは思うけれど、上手くできない。
人間関係って難しい…😓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?