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Netflix新作ミュージカル『チックチックブーン!』が涙無しでは観られない理由|ネタバレあらすじ結末と感想評価

はじめに

昨年3月、ブロードウェイをはじめとする世界中の劇場から明かりが消えた。多くの俳優やアーティストらが職を失い、小さな劇場は閉鎖へと追い込まれていた。人と人とが接することすら困難な世の中で、誰しもがシアトリカルアーツは終わったと、そう思っていた。

だが今年9月、NY州全体の規制が緩和されると劇場の営業が再開がされ、大人気ミュージカル『ウェイトレス』と『ハデスタウン』を筆頭に、『ライオンキング』『ウィキッド』『シカゴ』『ハミルトン』など多くのミュージカル作品が続々と公演を再開し、ニューヨーカーと多くのミュージカルファン達が劇場へと戻ってきた。

ミュージカルから一見、未来が閉ざされたかのように思われたその影で、1人ブロードウェイを、ミュージカルを守り続けた俳優がいる。舞台役者の卵を育成するオンラインコミュニティを立ち上げ、収益が無くなった街の劇場とスポンサーとを結ぶ新たな支援団体を立ち上げたその男は、ブロードウェイのみならずハリウッドの映画業界や世界中の音楽プロダクションとタッグを組み、ミュージカルそのものを支え続けた。

俳優、作曲家、そして映画監督。多彩な活躍を見せる彼のことを、目の肥えたニューヨーカー達はこう呼ぶ。「ミュージカル界のメシア(救世主)」


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