まとめ
ACL損傷、ACLRそしてリハビリテーションの過程が、感覚―視覚―運動制御に関連する脳の活性変化を引き起こす可能性があります。そしてこの影響は競技復帰した後も残存する事がわかっています。そのため、変化した感覚―視覚系による膝の神経制御戦略は、新しいリハビリテーション・治療的戦略の対象となり得ます。この論文の結果を臨床的に実施する際に注意すべき点は、この研究デザインでは神経可塑性の変化が受傷後いつ起こったのか、また脳の活性変化が受傷前に存在していたのかどうかを判断することはできないことです。臨床家の方々には、このような点を踏まえてACLR患者に対するリハビリテーションを実施する事が重要であると提唱します。
Reference
Grooms DR, Page SJ, Nichols-Larsen DS, Chaudhari AMW, White SE, Onate JA. Neuroplasticity associated with anterior cruciate ligament reconstruction. J of Orthop Sports Phys Ther. 2017;47(3):180-189. doi: 10.2519/jospt.2017.7003.
筆頭著者:姜洋美
編集者:井出智広、岸本康平、柴田大輔、杉本健剛 、高田ジェイソン浩平、高萩真弘、水本健太(五十音順)