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売れてない芸人についての考察

芸人は沢山いる。吐いて捨てるほどに。


お笑いブームはとうに終わったと言われる昨今だが、芸人を目指す人間は後を絶たない。
また、昔に比べて、高齢になっても引退せず活動を続ける人が多いため、当然のごとく芸人人口は増加の一途を辿っている。

漫才をやる者、コントをやる者、歌ネタをやる者。ものまね、一発ギャグ、音ネタ、フリップ、リズム、裸、トリオ、カルテット、、、
形態やスタイルは様々である。
しかし成功している人間はほんの一握り。
大体の芸人は、泥をすするような生活を余儀なくされているのだ。

そして大体の芸人は、テレビなどに出たり安定したお金を稼いだり出来るようになろうとする、所謂『売れる』事を目標に頑張っている人がほとんどだろう。


しかし、どうすれば売れるか?の正解は誰にも分からない。
単純にネタが面白いのは大前提として、トークのスキル、空気を読む力、他の芸人との協調性、等、お笑いにまつわる能力が高くなければいけないのは自明の理だが、それだけで『売れる』に直結するわけではない。

昔は純粋にネタで評価が求められていた気がするが、今の時代、正直何がきっかけで売れるかがさらに混沌としてきた雰囲気がある。
例えば、ネタは一切やらないが、料理や片付け、生活に役立つ豆知識に詳しいなどの特技を武器に活躍する芸人が出てきたり。
スポーツで結果を残してきた芸人がスポーツ番組に呼ばれたり、高学歴であるがゆえにクイズ番組に起用される芸人もそれだ。
ネタとは関係なく、何かしらの技術、免許、肩書き、特技を求められている。

ゆえにネタのみにこだわる芸人、特に賞レースを含むネタ番組で一定以上の結果を残している芸人は
「何故売れないのか…どうすれば…」
と、全く売れてない若手よりも絶望感が大きくなっているのではないだろうか。
上のステージに行くたびに、売れる事の難しさに気づいてしまうのだ。
はたから見るといい流れだなと思っていた芸人が突然解散する、という事がちょくちょくあるが、このパターンが主だろうと思う。

無論、活躍の場を舞台に移しても良い訳だし、表現方法は色々あるのでテレビに出る事だけが絶対ではない。
しかしネットが勢いを増しつつある現在であっても、テレビの存在は未だ大きい。
やはり芸人の本分であるネタで認められたい、その為にはテレビを目指そうと努力し続ける芸人が多いのは間違いない。


が、明らかに売れない原因がはっきりしているにも関わらず、それを見過ごし改善せず、成長したつもりになって駄目な生き方をズルズル続けている必然的に売れない芸人、というのは意外に多い。


ではそれはどういう芸人か


◎人のアドバイスを真剣に聞かない芸人◎

聞いたような振りをして、それを守らず、活かしていない。
正直、どうでも良い助言も沢山あるので受け流す体勢も必要ですが、何でも聞き流していたら都合の悪い事には耳をふさぐ、というだけの愚かな大人になってしまいます。意見を受け入れ、それを試す寛容さも大切です。


◎他人のせいにする芸人◎

自分が売れないのは事務所が売ってくれないから、ウケないのはお客の理解力が無い、挙げ句の果てには時代が悪い、など。全て被害妄想に聞こえてきますね。
ウケないのは大半が自分のネタの出来であり、お客さんは素直な反応をしてくれてると思います。ネタで目立った結果を残していないのにチャンスを貰おうとするのはそりゃ虫が良いとしか思えません。
一度、自分自身の置かれた立場を客観的に見つめ、それに見合った言動、振る舞いをする事をおすすめします。


◎芸歴重ねてりゃ何かあるだろと漠然とした気持ちで続けている芸人◎

何もありません。ただ初老に近付くだけです。
『永野さんやザコシショウさんも40近くで売れたし、40までは続けますよ』と言っている若手がいましたが、それは抜きん出た才能と人一倍の努力があった訳で、普通の人なら年をとる度にどんどん売れる確率が下がっていきます。不利な状況に追い込まれます。ホームレス一直線です。


他にも、地下生活が長すぎてヘンな体質になってしまったり(一般的に知らないであろう芸人をさも皆さんご存知の様に喋ってしまう、放送禁止用語がつい出てしまう、何が一般的にウケる笑いか常識が崩壊してしまう、なんか病んじゃう、etc.)、時間にルーズ、大事な連絡を怠る、夜遊びしまくる、と基本的な対応。


売れてない若手芸人は、冷静に己を分析してみると、何故売れていないのかが意外と分かるのではないかと思います。
売れるためには必要とされるものが沢山ありますが、まずは最低限の不安要素を消していく事により少しでも売れる可能性を高めることが大切です。


誉めてはくれるけども、なかなか欠点を指摘してくれる人はいません。
自分の心象を悪くしたくない、面倒くさいしと保守的になる人。揉めごとや争いを恐れて、本音をひた隠す人間がほとんどの現代社会。

よって欠点などは自分自身が気付き、直していかなければいけないのかもしれませんね。





ちなみに、私が売れていないのも上記の事柄にすべて当てはまっているからなのです。

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