「いい人」じゃないあなたが好き
大事な人な話をしようと思う
友人であるその子とは昨年の春ごろに共通の知り合いを通して出会った
柔らかな雰囲気を纏う友人は人の目をよく見て話を聞く人だ
会った瞬間に、「この人とは近い関係性になるだろうな」と直感的に思った私にとっては珍しい人だった
その後、やっぱり思った通り同じコミュニティで一緒に活動するようになってたくさんの時間を一緒に過ごした
友人は一見朗らかで誰とでも仲良くできるように見えるけれど、全ての人と一定の距離を保っているように感じて、少し不思議な人だなと思うと同時になんだか自分と似ているところがあるような気がして親近感を持った
同じコミュニティにいたこともあって、昨年の夏ごろからよく一緒に2人でご飯に行くようになった
私が友人のことを褒めると、友人はよく「(私)が思ってるほどそんなに『いいやつ』じゃないよ」と言っていた
最初は謙遜してるだけなのかな、と思っていたけれど最近その意味がよく分かってきたような気がする
友人は必要以上に笑顔を振りまかない
誰かに必要以上に話を合わせたり、共感したりもしない
いいと思っていないことには「いいよ」とは言わない
やりたくないことは基本的には最低限しかやらない
友人は誰かのために自分を犠牲にしたりはしない
いつも自分に正直だし、思ったことがあれば丁寧に言葉を選んで、でも包みすぎずに真っすぐ伝えられる人だ
あるとき友人は「みんなみたいには生きれないから、他の生き方を諦めた」と言っていた
「いい人」にはなれないし、共感するのも得意じゃない
自分を犠牲にしてまで誰かのために人にやさしくもできないし
かっこよくなろうと思ってもかっこよくはなれない、と
でも
友人のやさしさは、包むような温かさじゃないところにも溢れていて
友人の強さは、普段身に着けている鎧を脱いでも見えていて
友人のかっこよさは、普段見せるような完璧じゃないところにも存在している
その飾らない友人らしさが、人間くささが私は好きだ
どうか「いい人」に染まらないで、あなたのままでいてね
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