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【雑記】マネジメントのお話(相手と同じレイヤーで話そう)

皆様年末をいかがお過ごしでしょうか。
仕事納めが12月31日の私は、最近仕事で印象に残る出来事に遭遇しました。この記事ではその出来事について備忘の意味もこめて、文章に書き起こしておこうと思います。

①事例紹介:現場育ちのAさん vs 事務方育ちのBさん
②対立と平行線をたどる議論の原因は何か
③アプローチと結果

①事例紹介:現場育ちのAさん vs 事務方育ちのBさん

先日、とある業務についてのマニュアルを作成する事になった。
マニュアルは以前から存在するもので、今回はバージョンアップが目的。
Bさんがマニュアル編集作業を担当。それにあたり、Bさんは現場経験の長いAさんに対して改善点や現状のマニュアルが作られた経緯をヒアリングし意見を求めた。
途中で報告を聞くと、どうやら2人のストロークが上手くいかない模様。
かなり直球な文章だが、2人のやりとりのログは以下の様なものだった。

A「マニュアルのこのページのこの項目が必要な理由を教えて。現状のマニュアルでは必要な情報を引き出すのに、無駄に手間をかけているように思える。」
B「これまで当たり前のようにやっていた。必要だから。無いと現場が困るから。今さら理由を聞かれても困る」
A「答えになっていない。」
B「回答の方向性が見えない。うまく言語化出来ない。何故そこまで1つの項目に固執する必要があるのかわからない。」
A「あえて現状のマニュアルに従ったフローを踏む必要性を教えて欲しい。引き続き回答求む。」


ここでBはギブアップをし、助けを求めてきた。
Aは自分の姿勢を崩そうとしない。
さて、マニュアル改善は必須業務となっている中で、
あなたならA・Bそれぞれにどうアプローチをするか。


物好きな方は、少し考えてみると面白いかもしれません。
不足する情報は適当に自分の置かれている環境に
当てはめて頂ければと思います。


この先は私の考えと、とった行動、そして結果です。



②対立と平行線をたどる議論の原因は何か


起きている事象を一言で言うと、
”同じレイヤーで会話が出来ていない”
という事だと私は考えました。

理由は色々と考えられますが、以下の3つに絞りました。

a.AとBの基礎能力の違い
b.入社後育った環境の違い
c.マニュアルの着地点、目的の共有不足

【A・Bの情報整理】
Aは現場育ちで大きな異動も無く同じ組織で育ってきた。いわゆる古典的な体で覚えるタイプ。論理的な説明や、多角的な物事の捉え方、万人にわかる説明をする事が苦手。
現場への理解度は高く、その場その場の対応は得意で、専門的な事も熟知している。
対してBは外部組織から来た人間で、事務方が長くコスト意識が高い。論理的な説明が得意。現場への理解度は低いが、ある意味客観的な視点を持って
今回のマニュアル改善にあたっている。相手のレベルや置かれている状況問わず容赦なく正論をぶつける。

よって、

A(現場)としては、何で理解できないの!?当たり前の事でしょ!?
B(事務)としては、何で説明できない事を載せているの!?

酷い構図です。

この状況を見て、A・Bそれぞれにアプローチをかけました。


③私のアプローチと結果

結果:
アプローチ後、Aは現場でより長い経験を持つ上席に相談。上席は見かねたのかBに対しメールでマニュアルに関する質問に回答、これ以上の議論の余地は無い、現状維持で良いとバッサリ切った。

私のアプローチ内容:
【対A】
・Bは何としても質問に上がっている項目を削除したいとかそういう訳ではない。必要と判断すれば、当然残すつもりだ。
・項目を残すにあたり、具体的にどのようなシチュエーションで必要になるのか、発生頻度はどうか等、客観的に見て納得できる定量的・定性的な理由を挙げれば理解して貰える。
例えば、「発生頻度は週に〇回で、マニュアルに書かれている業務にあたる場合は緊急性の高い対応を求められるケースが多い為、多少の手間をかけてでも従来のフローを踏襲する必要がある」みたいな。
・言語化する事が難しかったら、また相談するように。
【対B】
・Aの話を聞くと、現場では必要な項目である可能性が高い。定量的な情報がBにとって完璧とは言えないかもしれないが、多少無駄に思えても項目を残す方向で回答が返ってくると思う。
・その他の項目においても同様の返答がくる可能性があるが、理由説明を求める際には具体的な項目を挙げて質問を投げかけるように。
・改善項目は「業務負荷の軽減に繋がる」「発生頻度が高い」ものに絞る事。


この先は少々愚痴混じりになりますが、
助け舟を出してもAに半ば諦められた事に、少し残念さを感じています。
勿論、私のアプローチが表面的だった事も原因の一つでしょう。
自分の考えを持っていれば多少救いがあるのですが、完全に考える事を止め、上席に泣きついたのであればAに対し指導の必要性を感じます。

同じ組織に居続けるにしても、違う組織に行くにしても、
相手と同じレイヤーで話す事を訓練出来れば、
この先活躍の道を広げられるでしょう。

相手の得手不得手は?
相手の育った環境は?
相手が今おかれている状況は?

これらを1つでも把握する事は、自分の思うように
仕事を進める為の一助になると、私は考えます。



かなり雑な記録ではありますが、
お付き合い頂きありがとうございました。

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