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2度目のイギリス永住ビザ取得までの過酷な道 Part 4.

日本での生活

私が日本へ戻って来た頃、父は全く動く事はできませんでしたが、ICUから一般病棟へ移動するまでになっていました。

父の入院後の出来事が予想外の展開だったので、母と、父を毎日見舞うことができた事、また母と一緒に居てあげられる事ができた事は、娘としては本当にしあわせだったと思います。

しかし、夫と11歳の娘は、イギリスで私を待っている。早くVISAを取得してイギリスへ行かなければいけない・・と言うプレッシャーも同時に強く感じていました。

2000年当時、結婚VISAから永住VISAまでの手続きは、申請書を出すのみで無料で取得することが出来ました。

しかし13年後に結婚VISAを取得するには・・

①複雑な数十ページに渡る申請書を記入

②細かな証明書類収集

③申請料として約£1,600(当時30万円近く)+国民保険料£500(8万5千円)

④英語テスト(イギリス国内在住であれば、英検3級程度で合格できるスピーキングとリスニングテスト・・ですが、国外からはこの容易なテスト受験不可)テスト代は2万~2万4千円

・・・

しかもこの結婚VISAの期限は2年半。永住VISAを申請するには、結婚VISAで5年以上の滞在が必要。

この1年前までは1回の結婚VISA、つまり2年半で永住VISAの申請が出来ていたようですが、更に厳しくなり、永住VISAを取るまで結婚VISAを2回取らなければならないと変更になったばかりの年だったようです。

1回の結婚VISA申請までかかる費用は軽く40万円以上

今は分かりませんが、その当時のイギリス政府は申請に誤りがあったり、なにか不備があった場合、誤りや不足箇所などを指摘せず、『拒否』として突き返す上、申請料の返金なし。。

再度VISAの申請をする場合、もう一度高額の申請料を払分ければならなかったのです。

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こんな複雑化したVISA申請を、誰の助けも借りずに提出するには相当な時間と知識が必要。

1度拒否されている私は、VISA申請は恐怖でしかありません。

イギリスにある日系のVISAサポート会社と契約をし、ビザ申請に臨むことにしました。

VISAサポート会社の料金は申請代より少し安い程度。とにかく高額でしたが背に腹は代えらぬと言う気持ちでした。

メールと国際電話で連絡を取り、まずは英語テストを受けるように指示され、PTE Academic のPearson English Testを受けることになりました。

現在は、結婚VISA用のテストも日本で行われているようですが、当時は留学希望者用のテストのみ。

結婚VISAに必要なのは、スピーキングとリスニングテストだけなのですが、留学用はライティングとリーディングもあるフルテスト。

さっそく教科書を購入すると、教科書の厚さにまずはビックリ。

パラパラと教科書を読んでいくうちに、内容が大学の講義や学部のことだらけで、日常会話レベルではない事に気づき「絶対にきちんと勉強をしないと受からない」・・と焦りを感じました。

とは言え、結婚VISAに必要なスコアは決して高い点数を要求されていません。

馴染みの無い単語や文章のディクテーションもしなければならず・・

とにかく大学留学レベル用の受験をする事になり、父のベッドの横で1時間ほどの勉強をする毎日が始まったのです。






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