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03:ニューノルディックフード

文責:安岡美佳
2018年9月26日

はじめに

世界のガストロノミー界に衝撃をもたらしたデンマーク発の新北欧料理。
本ホワイトペーパーは、新北欧料理の概略と解説、およびレストランガイドで構成されている。
レストランガイドは、北欧研究所の所員による実際の訪問経験をもとにビジネスで活用できる場所を前提にリストアップし、レストラン選択の判断材料として、日本人的観点からの主観的なレビューを掲載している。
皆様のインフォーマルビジネスツールとして活用いただきたい。

新北欧料理/ニューノルディックフードとは?

新北欧料理とは、新しい美食運動の結果生まれたデンマーク発のガストロノミー界最大のトレンドのひとつ。世界のあちこちのフード業界に旋風を吹き込んでいます。

■北欧の伝統料理と近年の食の傾向
食の砂漠地帯と考えられていた北欧。それまでの北欧料理は、酢漬けのニシンや黒パン、豚肉ミートボール、レバーペーストなどの伝統的かつ素朴な料理が中心で、美食からはかけ離れたイメージと言うのが多くの人のイメージだったはずです。それもそのはず、土地が肥沃とは言いがたく収穫可能な食材が限定されていた国土を持つデンマーク人にとって,食事は,栄養補給が主な目的だったからです。

朝はパンとチーズ,昼はライ麦パンに酢漬けのニシンや卵,ハムやミートボールをのせたオープンサンドイッチ,夜は,肉,煮込んだじゃがいも,グレービーソースなどが定番だ。外食文化も成熟していたとは言いがたく,外食は特別な時のみで、レストラン数も限られ、中では高級フレンチが一般的で選択肢もそれほど多くないと言う状況だったと言われます。都心部を除き、90年代ほどまでは, おそらく, 一般家庭では 一年に数回外食するぐらいだったようです。

90年後半から2008年に欧州の経済危機に連動し,国内の不動産バブルが弾けるまでの間は,デンマークは好景気を享受し,海外からの多様な食文化,ストリートフードが流入して行きます。レストランは,2000年代から現在にかけて,種類数とともに増加傾向にあり,気軽に食べられるレストランから高級料理店まで幅広い選択肢が得られるようになってきています。
デンマークの食砂漠の状況を変える直接的なきっかけになったのは、2003年、世界的有名店「エルブリ」のシェフであったフェラン・アドリア氏の「今後可能性があるのは北欧だ」という発言と言われています。この発言に奮起したデンマークのクラウス・マイヤーとレストランnomaのレネ・レゼッピは,2004年, 北欧料理の探求のために10項目からなる北欧キュイジーヌのマニフェストを宣言しました。北欧は食の砂漠地帯と考えられていただけに,「世界をリードする食を北欧から」と言うキャッチーな主張も手伝い、余計に国内外の注目を集めるようになります。
主催の2人が関わるレストランnomaが,世界一のレストランに連続して選ばれており,世界的な注目も手伝って北欧人たちの食に対する認識が変容していきました。それから14年、近年のデンマークの食を取り巻く環境には大きな変化が見られています。

■新北欧料理って?
新北欧料理は、新鮮な地元の素材の利用と、魅力を引き出す調理法などが特徴とされますが、具体的には、「北欧キュイジーヌのマニフェスト」を遵守しているかに基づきます。
マニフェストは、世界一の科学的知見と料理芸術の融合に基づく,伝統的な北欧素材を重視し新しい視点で 活用する、より健康的な食を推進する、などといった10項目から構成され、そのような条項を備えているレストランが、ニューノルディクフード として認定されています。

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北欧研究所(Japanordic)

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