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日本産と中国産漆

なにげなく買った中公新書「正倉院のしごと」。

その中で日本産漆と中国産漆の比較について言及していました。 文化財関係者はどちらかというと国産漆寄りのイメージがありましたが、この本にははっきりと「日本産漆の優位性には何ら科学的な根拠はない」と書いてある。

「近年、わが国の文化財修理に用いる漆について、海外産よりも良質で優れた日本産が一番適しているという、日本人の自尊心をくすぐるような「耳あたり」のよい言葉で語られることがある」 とまで書かれています。

私は、日本産でも中国産でも「良いものは良く、悪いものは悪い」という立場なので、頷けます。

しかし、だからといって中国産に依存すればよいという話ではなく、日本産の品質と量を安定化させなければならないのですが、世間がそういう話になっていないのが不思議でなりません。

国産漆を育て後世に継承するための活動を行っています。ご支援をよろしくお願い致します。