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密集エリアでのポゼッションと適切なタイミングの前進⑳

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・スペースの確保

これまでにも説明したとおり、この三角形を利用したプレーにおいて角度というものは重要になります。言い換えれば縦の高さと横の幅です。

これを具体的に、プロアマ問わず起こりがちな、上手くいかないプレーを例に見ながら整理してみましょう。

図10-1はCFがやや外方向に下りながら、CBからの“2歩進む”パスを受けたところを表しています。ダイヤモンドの対角へのパスです。

先ほどまでの理論で言えば“2歩進んで1歩下がる”ことよろしく、1列下のMFユニットにパスを送れば、このプレーの起こりの選手であったCBから見て1列前のMFが前を向いた状態でボールを受けている状態が出来上がります。

がしかし、「ゴールに遠い方へ」の守備の基本中の基本のCBのプレスが成功して、CFをそのままワイドエリアに追いやったとき、三角形(ダイヤモンド)が縦に潰れてしまいます。

中から外へプレスを受けているCFを助けるために“1歩下がる”パスの排出先にいたMFの一人、CMがFBに近づき、そのFBはタッチラインいっぱいまで開いていてこれ以上はCMとの距離を取れない状態です。

こうなってしまっては実質パスコースが一つしかないようなものです。MFの一人(図ではCM)がさらにCFにプレスに行き、もう一人(図ではWM)がバックパスに待ち構えればいいだけになります。

また、FBも裏への対応が不要と判断ができ、WGの前にポジショニングしてスクリーンすることが、場合によっては一緒にプレスに行くことができてしまいます。

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