最新の3-5-2⑥ (全10回)
代表的なフォーメーションに超ロングセラーの4-4-2がありますが、再びこのフォーメーションを用いて見てみましょう。
イングランド人に広く長く愛されているこのフォーメーションですが(「4-4-2」という名前の雑誌があるくらいです)基本コンセプトとしては、ピッチ内に均等に選手を分散させてグラウンドを広く有効利用しようという考えです。
つまり3-5-2のセンタライズとは逆のところに軸足を置いていますが、同時に相手の守備ベクトルを分散させることによって緩んだ中央を利用しようとするのも、3-5-2とは逆のコンセプトと考えることもできます。(図17)
あるいは相手がきちんとゲートを狭めたままフランク(ワイドエリア)にスライドするチームならサイドチェンジをしやすくなります。(図15)
ここまでは全て前回までに図13~図17で説明したとおりになります。
詳細は割愛しますが、サイドチェンジはバックパスの後に遂行しやすく、さらにそのバックパスの前にはくさびのパスを入れると成功の確率が上がります。
サイドチェンジをするにしてもしないにしても縦のパスを送って相手をセンタライズする、あるいはそのまま中央からの突破を図ることはどのフォーメーションで戦うにしても求められるプレーであり、そしてそのためには当然そのパスの受け手が必要になります。
これを図33の3-4-3でのCFとWGの関係同様、FWとWMのどちらかがCBとFBの両方をピンダウンした状態で、もう一方がユニット間に下りてその受け手の役を担うか(図37)、
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