企業理念とは何ですか?
私たちの重要な仕事である「企業理念やクレドづくりをサポートする」というプロジェクトは、経営者や経営幹部と、深い真髄の部分まで語り合うことから始まります。
コロナ禍が拡がる前、ある大手メーカーの副会長はじめ経営幹部とミーティングする機会がありました。
副会長に「経営では何が大切か?」という質問をした時、即座に返ってきた言葉が「誠実であり続けることだと思う」でした。
14世紀に流行し全世界3000万人を死なせたとされる疫病「ペスト」。そのペスト禍で生きる人間模様を克明に描いたフランスの作家アルベール・カミュが記した同名の書籍『ペスト』。
このような災厄の時こそ、きちんと統一された理念に基づき、一人ひとりが「誠実」に生きていくことが大切だと書かれています。
まさに冒頭の経営者が語った一言と同じなのです。
実はジョンソン・エンド・ジョンソンはじめ 多くのクレド実践企業が「企業理念」や「クレド」に求める価値とは ”倫理的で誠実な人間こそが、長期的に成功する人間である”という信念です。
それをベースに理念の文言が構成されるし、コンピテンシーモデルや人事評価制度も形成されています。
ですから、わたしは企業理念とは何ですか?という問いには次のように答えるのが正解だと思っています。
「倫理的で誠実な人材を育てるためのツール」と。
それは IT・AI、ロボティクス、SDGs、働き方改革…どんなキーワードが喧伝される時代でも普遍的であるべきなのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?