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「小さな声を受けとめ、小さな声を大きな声にする、私の仕事が続くように『ち・お』も続きます」熊谷晋一郎さんの編集後記より

なぜか幼いころから、親に「40代は気をつけなさい」といわれていました。
40代なかばになり、その言葉を思いだしています。

この5年ほど、大学では研究室の仕事と障害のある学生をサポートするバリアフリー支援室の仕事を兼任してきました。そのあいだに大学や企業ではダイバーシティ&インクルージョンの意識が高まり、障害者にとっては追い風がビュンビュン吹いていたといえるのですが、その追い風を受ける側の体制は整っていませんでした。

追い風を受ける側にいた私としては、その一つひとつをクリアすることにやりがいを感じる一方、四方から傷だらけになるような風を受けるきつさがあり、「40代のたいへんさ」を痛感する日々でありました。

そのなかで〈ちいさい・おおきい・よわい・つよい〉の編集代表も兼任してきましたが、定期刊行のなかで、やらなければと思っていたことの一〇分の一もできていないという思いがあります。

それでも読み継がれる一冊一冊を制作できたことは、とてもありがたい機会でした。

小さな声を受けとめる、小さな声を大きな声にする、私の仕事がこれからも続くように、〈ち・お〉は定期刊行からかたちを変えて、これからも続きます。今後とも、よろしくお願いいたします。

2021年9月27日          熊谷晋一郎




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