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私の読書論(4)~座右の書を三つ~

私は映画をそんなにみるほうではありませんが、好きな映画はくりかえしみるくせがあります。映画館でみた映画をもう一度、いや二度みたりしたりします。すると全体の演出や構成はもちろん、台詞、音楽、美術セット、衣裳が見えてきます。期間をおいてDVDを買い、テレビで放送したら録画してみます。結果10回以上みてしまいます。すると次のカットや台詞も覚えている自分に気がつきます。(洋画の場合は英語の勉強にもなりますね)

座右の書というのがあります。「常に自分の手元に置いておき、その内容をいつでも引くことができるようにしてある本のこと」だそうです。論語や聖書、コーランを思ひ浮かべるひともいるでしょう。今ネット検索で「座右の書」と引くと 座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」 (角川新書) 出口 治明 (著) というのが出てきます。

私は読書論にこうした手元において繰り返し読む書を持つことを勧めます。私の場合好きな歌人葛原妙子さんの歌集を手元に置いてます。幻影と幻想を歌にする歌人です。想像力が広がる気がします。本を開くと毎回違う発見があります。

私は「生き方」「仕事」「審美」に関してそれぞれ座右の書を持ちたいと思ってます。これはずっと同じ書である必要も無く、人生の局面局面で替えていくものだと思ってます。その選び方は巷間で奨めている書でもよいと思いますが、”自分で手に取って吸い付くような感触”で選ぶのがよいと思ってます。

読書は一回こっきりのつきあいが全てではありません。毎朝食べる朝食の同じメニュー。この朝食のような「座右の書」。生きていくための一汁二菜です。


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